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部下のケアレスミスが多い原因
部下は、どのようなときにケアレスミスを起こすのでしょうか。ケアレスミスの積み重ねによって、それが重大なミスになり、その結果会社の損失になってしまうおそれがあります。
ケアレスミスを防ぐには、その原因を解明することが先決です。ここでは、部下がケアレスミスを起こす原因を紹介します。
段取りが苦手
ケアレスミスを起こす部下は、仕事の段取りが苦手です。いくつかの案件を同時に進める状況になると、納期を逆算して段取りを組んでから進める必要があります。ケアレスミスが少ない人は、先を見据えて焦らず計画的に行動ができているといえるでしょう。
しかし、段取りが苦手な人は無計画に仕事を進めてしまうことが多いです。無計画に仕事を進めると、時間配分が上手くできず、余裕がないためケアレスミスを起こしてしまいます。
恐怖心がある
ケアレスミスそのものが原因で、ミスの連鎖を起こしている可能性も考えられます。最初に起こしたミスで、上司にひどく責された経験があれば緊張しても無理はありません。新たなミスを恐れて、本来の力を発揮できなくなります。
また、部下のなかには上司を恐れて質問ができない人もいるでしょう。「そんなことも分からないのか」と、また怒られてしまう不安から萎縮している可能性があります。恐怖心から大切な質問作業をとばし、ミスを未然に防げない悪循環に陥ってしまいます。
キャパオーバーになっている
ケアレスミスは、仕事の与えすぎで起こることもあります。業務の量が多く、キャパオーバーになれば確認作業を怠るのも無理はありません。決められた期限内に終わらせることだけを考えてしまい、急ぎすぎてケアレスミスが発生します。
また、過剰業務により残業が続いてしまい、集中力が低下していることも考えられます。どんなに要領が良い部下でも、労働時間が長くなれば仕事の効率が下がってしまいます。
話を理解できていない
ケアレスミスを起こす部下のなかには、実は指示を理解できていない人もいます。上司の話を真剣に聞いていない人もいれば、上司が求めるレベルを理解できずに仕事を進めてしまい、ミスにつながる人もいます。
また、部下のなかにはメモを取る習慣がない人もいるでしょう。上司からの指示や注意点のメモを取らす、確認を怠ることでケアレスミスにつながります。
ケアレスミスが多い部下の指導は慎重に!
ケアレスミスが続くと、部下を叱責したくなるはずです。また、大きな仕事を任せたくないと考えることもあるでしょう。しかし、ミスが多い部下でも改善する方法はあります。ここでは、部下への指導を慎重に行うためのポイントを紹介します。
具体的な指示をする
ケアレスミスの原因にもあったとおり、仕事内容の不明点をクリアせずに進めてしまっては、ミスするのは当然です。そのため、ケアレスミスが多い部下への指示は具体的に出すよう心がけましょう。
指示した業務をいつまでに完了してほしいのか、伝えられる範囲で、どういったレベル感の業務を指示しているのかなど、意識しながら伝えることが大切です。曖昧な指示では、指示を出す側と受ける側によって認識が異なる場合があり、ケアレスミスやそれ以上のミスに発展してしまいます。
また、指示を出したときに、その内容を理解できているか確認することも大切です。そのためには、上司が「何でも分からないことは質問して」と寛容な態度を示す必要があります。
加えて、ミスが続く部下には、必ずメモ取りを徹底させましょう。また、指示がきちんと通っているか、逐一確認する作業も大切です。
報連相を徹底する
社会人の基本である報連相は、ケアレスミスを未然に防ぐ大切な作業です。業務の途中経過を報告したり、不透明な部分を相談したりすれば、早い段階でミスに気付くことができます。ミスによっては、会社全体の不利益につながることも考えられるため、早く対処できるに越したことはありません。
その部下のこれまでの作業時間を考えながら、納期までにどの程度作業を進めていけばよいのか、細かく進捗管理を行う必要もあります。
しかし、上司の機嫌によって報連相のタイミングを見逃してしまう部下がいるかもしれません。「忙しそうだから聞けないけど、これで大丈夫だろう」と、部下の勝手な判断からミスにつながることも考えられます。
事前に「このポイントに達したら報告する」「午後3時以降なら相談可能」と、連携を取りやすい環境作りを行いましょう。
得意なことを任せる
ケアレスミスの原因を追求し、そのミスが部下の不得意な分野で起きている場合は、業務内容を変更することで防げます。誰にでも得意不得意があるので、部下の特性を理解し、得意なことを中心に任せてみましょう。
得意な業務でケアレスミスが減少すれば、本人の自信にもつながります。その評価が、苦手分野へチャレンジする原動力となるかもしれません。
任せる業務内容を整理する
得意な分野でもケアレスミスが減らない場合は、そもそも部下に任せている業務量があっていないのかもしれません。
ケアレスミスの原因で触れたとおり、キャパオーバーによるケアレスミスの可能性があるため、仕事とプライベートのメリハリをつけるよう指導するのも効果的です。休むときにはしっかり休ませ、仕事への集中力をUPさせましょう。
また、業務内容を改めて確認し、不要な作業が発生していないか、外部サービスやツールの利用で作業負担を軽減できないかを確認することも大切です。
ミスを繰り返したらサポートが必要
ミスを繰り返している部下には、綿密なサポート体制が必要です。ミスそのものを責め立て、自信を奪うような指導では部下の成長につながりません。ここでは、ミスを繰り返す部下へのサポート方法を紹介します。
仕事を抱え過ぎない
部下のケアレスミスが続くと、またミスが起こるのではないかと信頼できなくなります。ケアレスミスを恐れ、部下の仕事もすべて引き受けていませんか。上司がキャパオーバーになってしまっては意味がありません。
そんな状況が続くと、ひとりで仕事を抱え込む疲労感と、部下の育成がうまくできない悩みからストレスを感じてしまいます。ケアレスミスの対処法を考えつつ、思い切って部下に仕事を任せてみましょう。ミスの多い部下を育成するには、上司の心の余裕も必要です。
外部からサポートを受ける
部下のミスを自分の責任だと考え、その育成方法に悩みを抱えている人は少なくありません。しかし、自分だけで考えすぎるのも良くありません。そんなときは、第三者に相談したり、部下育成に関する研修を受けたりしてください。
ケアレスミスの裏には、個人的な悩みや心配事を抱えているなどの問題が隠れている場合もあります。
上司や同僚など、同じ企業の中の人間には、むしろ相談しにくい案件を抱えている場合もあります。
東京・ビジネス・ラボラトリーでは、部下のケアレスミスが多く、育成に頭を抱えているマネージャーに対して、部下の育成サポートサービスを行っています。客観的な意見を踏まえ、課題解決につなげることができるので、ぜひご利用ください。
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まとめ
部下のケアレスミスの頻度が高いと、仕事を信頼して任せられなくなってしまいます。しかし、いつまでもその状況が続いていては、部署内の生産効率が上がりません。
ケアレスミスが多発する原因を探り、上司が積極的にミスを未然に防ぐ働きかけを行う必要があります。しかし、自分だけでは対応できないこともあるでしょう。そういったときは、東京・ビジネス・ラボラトリー育成サポートの利用をお考えください。部下育成のヒントを得て、課題解決につなげられます。