従業員数の増加に伴い、コミュニケーションの問題が浮き彫りに
――東京・ビジネス・ラボラトリーの企業サポートを受けるにあたり、課題に感じていたことはなんですか?
コミュニケーションの質・量を高めたいという思いがありました。当社は太陽光発電の設置業務を行っており、平成16年に設立しました。私ひとりで始めた会社ですが、社会のニーズの拡大に伴って社員を増やし始め、現在は約100名の社員が在籍しています。30〜40人に達するころまでは、正直コミュニケーションの重要性はあまり感じていませんでした。それが、60〜70人になったころからでしょうか。発注や工事でミスをする社員が増えるなど、うまくいかないと感じることが多くなりました。なぜこうなるのか? なぜ私の思いが伝わらないのか? 最初は、うまくできない社員の性格や性質の問題だと思っていました。しかし、社員が入れ替わっても状況は変わりません。かなり長い間悩んだ結果、相手に分かるような形で伝えられていなかったり、信頼関係が築けずに相談しにくい環境をつくってしまっていたりと、私も含めた社内のコミュニケーションが足りていないことが原因だと気付いたのです。
――コミュニケーションに関する課題を解決したいと思ったとき、東京・ビジネス・ラボラトリーの企業サポートを選んだのはなぜですか?
代表取締役である朝妻さんとは、ある名刺交換会で出会いました。心理学のメソッドがコミュニケーションスキルの向上に役立ち、企業の成長にもつながるという話を聞き、とても興味をもちました。ちょうど、社内のコミュニケーションについて悩んでいて、何かヒントになることを探していたころでした。元々、私も性格診断などが好きで、心理学に関心があったこともあり、サポートを受けてみたいと思ったのです。ただ、当初は心理学と企業研修を結びつけてイメージすることができず、まず私ひとりで心理学の講座をいくつか受けてみて、会社には簡単なカウンセリングに入ってもらうという形でお世話になりました。
――その後、企業研修も申し込まれていますね。
企業研修については、東京・ビジネス・ラボラトリーさんにお願いする前にも何度か開催したことがあります。そのとき教わった内容が、心理学を学んだことで、より深く理解できるようになったことに気付いたのです。以前の研修で学んだことも、東京・ビジネス・ラボラトリーさんで学んだことも、根本は同じことを言っていて、それまで、一方向からしか聞いていなかった話を、心理学という別の切り口からも聞いたことで、説得力が増したというのでしょうか。「あのとき聞いたことは、こういうことだったのか」と腑に落ちることがたくさんあったのです。
東京・ビジネス・ラボラトリーさんの企業研修を社員が受ければ、コミュニケーションの問題を他方面から考えるきっかけになると実感し、一般社員向けと幹部社員向けに、それぞれ研修コースを組んでもらいました。一般社員向けは、研修というよりも心理学講座の要素が強く、コミュニケーションの大切さを色々な観点から分かりやすく学べる内容にしてもらい、希望する社員だけが受けられるようにしました。そのほうが、構えることなく学ぶ習慣が身に付き、今後研修を実施する際のハードルが下がると思ったのです。幹部社員向けには、部下とのコミュニケーションスキルを向上させるなど、明確な目的を決めて達成できる内容にしていただきました。
自分自身と向き合うことで、たくさんの気付きを得た
――実際にサポートを受けてみて成果は感じましたか?
私自身に関していうと、それまで社員に対して思いが伝わらないと不満に感じていたことは、相手のせいではなく、自分自身に問題があることに気付きました。相手の反応に一喜一憂するのは自分の受け止め方に原因があるのではないか? うまく伝わらないのは自分の伝え方が悪いのではないか? そういう発想を持つことで、相手に対する振る舞いや言い方を変えるなど、改善できることがたくさんあります。また、参加者全員がパーソナリティ分析を受けたことで、「この人はこのタイプだから、こういう伝え方では伝わらなかったのだな」とか、「このふたりは、それぞれこういうタイプだから、仕事を一緒にさせてもうまくいかなかったのだな」ということも分かるようになりました。原因が分かると、対処法を考えることができますから、うまくいかずにずっと悩んで止まっていた気持ちが随分楽になりましたね。
――研修を受けた社員の方に、変化はありましたか?
同じ体験を共有することで結束感は強くなったと思います。特に幹部社員研修は、参加者同士の仲が元々良いこともあり、パーソナリティ分析の結果を共有して、「確かに君はそういうところがあるね!」と言い合って盛り上がるなど、楽しみながら受けていました。ただ、実は研修を実施したことで退職した社員も少なからずいます。社内の雰囲気が変わって居心地が悪くなったのか、言葉で伝える大切さを知った私が、思いを伝えるようになって負担になったのか…。あるいは、心理学を学ぶと、自分自身と向き合うようになり、問題は自分にあることを突きつけられますから、そこから逃げたくなったのかもしれません。うまくいかないことを他人や経済のせいにしているほうが楽ですからね。いずれにしても、研修が嫌で辞めていく人は、成長意欲が足りなかったのだと思います。退職者を出してしまったことはマイナスかもしれませんが、結果的には向上心のある社員だけが残り、社内の雰囲気は以前より良くなったと思います。
――カウンセリングを受けた社員の方に変化はありましたか?
今も定期的にカウンセリングを受けている幹部がひとりいるのですが、健全度は随分高くなったと思います。カウンセリングを受ける前までは、浮き沈みが激しく、ネガティブに考えてしまう時間が長かったのですが、今はポジティブに考えられる時間のほうがずっと長くなりました。私が何か言うよりも、やはり専門の先生が、事例を交えるなどしながら学問の概念として伝えたほうが、受け入れやすいのだと思います。最初にカウンセリングを進めたときは面倒臭がっていましたが、今はこれからもぜひ続けたいと言っています。
みんなが学べば良いと思う
――東京・ビジネス・ラボラトリーの企業研修はどのような企業に合っていると思いますか?
大概の問題はコミュニケーションが関係していると思うので、何かしら課題を抱えている企業であれば、東京・ビジネス・ラボラトリーさんのサポートを受けることで気付くことがあると思います。コミュニケーションは、仕事の場面だけで必要なわけではなく、生きていく上で必要なことですよね。そういう意味でも、コミュニケーションについて正しく理解するのは大切なこと。みんな学べば良いと思います。東京・ビジネス・ラボラトリーさんで学ぶと、自分自身と向き合うことを余儀なくされます。
これは、宗教や哲学にも通じることだと思うのですが、心理学は、本来は見て取れない心の中をロジックで学ぶことができます。論理的に物事を考えるタイプの方は、特に向いているかもしれません。コミュニケーションスキルは、場数を踏むとか、本で読むとかだけでは身に付けられないことが多いです。東京・ビジネス・ラボラトリーさんの研修やカウンセリングが、スキル向上に最適な手段であるとは断言できませんが、役立つことは間違いありません。1回受けたら終わりではなく、続けることが大事だと思うので、当社も引き続きお世話になりたいと考えています。
まとめ
カウンセリング、一般社員向けの心理学講座、幹部向けの企業研修と、さまざまな角度から東京・ビジネス・ラボラトリーのサポートを受けている大村社長にお話しいただきました。今後も東京・ビジネス・ラボラトリーは、独自に開発したメンタルサポートを通して、さまざまな企業の成長を支えます。