自社の教育体制は整っている…? 社員教育の重要性と改善策

社員のレベルやモチベーションが低いと感じる、新人がすぐに辞めてしまうといった問題の原因のひとつに、社内の教育体制が整っていないことが挙げられます。 とはいえ、他社の教育体制は外部から見えづらいので、他社と比較して自社の教育体制が整っているのかどうかが判断できないこともあるでしょう。 この記事では、教育体制の整っていない会社の特徴や、そこから引き起こされる課題を解説します。あわせて具体的な対処法もまとめているので、自社の教育体制に不安がある方はぜひご一読ください。


この記事は約7分で読み終わります。

教育体制の整っていない会社の特徴

まずは、教育体制が整っていない会社の特徴をご紹介します。自社の状況と照らし合わせながら、自社の教育体制が整っているかどうかを考えてみましょう。

教育に対する価値観や優先度が低い

教育体制の整っていない会社でよく見られる特徴が、教育に対する価値観や優先度が低いことです。

このような会社では、上層部が「業務をこなしていれば知識や経験は身につくので研修は不要」「セミナーを受けさせれば十分」などと考えている傾向にあります。

「社員教育は不要」という考えが前提にあるので、おのずと社員の教育に力を入れなくなっていくのです。

また、教育体制を整えていない会社は、そもそも社員を大切にしていない場合も少なくありません。十分な社員教育によって知識やスキルが身につく経験は、社員の自信につながります。

あらかじめ教えてもらっていれば自己判断で動く機会も少なくなるので、不安を感じる場面も減るものです。こうした利点にもかかわらず教育体制を整えないということは、社員を大切にしていないといえるでしょう。

研修マニュアルやルールがない

教育体制が整っていない会社では、研修マニュアルやルールがないケースもよく見られます。上司が場当たり的に指示を出し、社員は指示をこなすだけになるため、いつまでたっても全体像が把握できません。

このような会社では、社員は毎日行き当たりばったりで作業をこなすだけになり、仕事に対するやりがいや目標がもてずにモチベーションが低下します。

また、上司側も社員のレベルを把握できないので、教えていない作業や能力を超えた業務を任せてしまいがちです。当然、いきなり自分の能力を超えた業務に対応できるはずもないので、社員は自信を失ってしまいます。

人手や予算が足りない

人手不足・予算不足も、教育体制が整っていない会社のよくある特徴です。人手不足の会社では、それぞれが自分の業務をこなすのに忙しく、社員教育に時間を割く余裕がありません。

何とか捻出した時間で教え込もうとして教え方が雑になってしまったり、ピリピリしていて質問しづらい環境を作ってしまっていたりすることもあります。

会社の経営状態が悪かったり社員教育に対する意識が低かったりして、予算が十分に割かれていないケースもあるでしょう。

しかし、予算がないからと諦めていては、いつまで経っても社員が育ちません。限られた予算をやりくりし、社員が育つ環境を整えていく姿勢が大切です。

TBLの詳細はこちら

教育体制を整えないと会社はどうなる?

教育体制が整っていない会社の特徴に自社が当てはまっているものの、諦めてしまっている方もいるかもしれません。

しかし、現状を放置すれば、さまざまなトラブルや課題が発生するおそれがあります。社員の教育体制が整っていなければどうなるのか、下記で見ていきましょう。

社員の離職が増える

教育体制を整えないまま放置すると、社員の離職が増える可能性があります。

きちんと教育を受けられない会社では、社員が業務を覚えるのに時間がかかるうえ、自己判断で動かなくてはならないのでミスが増えます。また、教育体制が整っていない会社では人間関係が希薄になりやすいので、疑問点があってもだれに聞いたら良いのかわからず、適切なフォローも受けられません。

その結果、不安やストレスを抱えたり「会社に大切にされていない」と感じたりして、退職者が増えてしまうのです。

教育のノウハウが蓄積されにくくなる

教育体制が整っていない会社では、業務や教育のノウハウが蓄積されにくくなります。教育体制が整っている会社は、業務の進め方などがマニュアルにまとめられているので、新人にもスムーズに教えられます。

しかし、教育体制が整っていない会社では、社員それぞれが自分のやり方で業務をこなしているため、同じ業務でも人によって教え方にバラつきが出るのです。こうした状況では誰のやり方に合わせたら良いのか判断できないため、非常に効率が悪くなります。

業績悪化につながる

教育体制が整っていない会社では、十分なスキルや知識をもった社員がなかなか育ちません。そのため、作業効率が上がらずミスも多くなります。

また、ある程度社員が育ったとしても、その社員に負担がかかって退職してしまうことが多いため、いつまでも組織全体のレベルが上がりません。この状態が続けば、業績悪化につながるおそれがあります。

TBLの詳細はこちら

教育体制を整えるためにすべきこと

現状を変えたい想いがあっても、具体的な手段がわからないという方は多いのではないでしょうか。そこで、教育体制を整えるために実践すべき4つのステップを解説します。

①課題を明確にする

教育体制を整えるための最初のステップは、会社の現状を把握し、自社の課題を洗い出すことです。今の会社に足りないものは何か、スムーズに業務を進めるためにはどんなスキルが必要かなど、現状を分析して考えてみましょう。

同じ会社内でも立場によって悩みが異なるので、さまざまな部署や社員にヒアリングするのがおすすめです。

②ゴール設定をする

課題が明確になったら、次にゴール設定を行います。「社員全員が○○のスキルを身につける」など、どうなれば課題が解決したといえるのかを考えましょう。ゴールがはっきりしていると、教育の成果や進捗も把握しやすくなります。

理想の社員像を明確にすると、何をゴールとするのか、どのような教育が必要か、どんな手段で教育を施すかといった詳細が検討しやすくなるでしょう。

③スケジュールを決める

ゴールを設定したら、いつまでに達成するのかスケジュールを決定します。いつからいつまで、どのくらいの頻度で研修を実施するのかなど、具体的なプランを考えましょう。

解決すべき課題が多い場合は、影響が大きな課題から順番に解消できるよう、優先順位を考えながらスケジュールを組みます。

ただし、無理なスケジュールでは途中で破綻するおそれもあるので、社員の入社や人事異動の時期も考慮して決定しましょう。

④実施する方法を決める

社員研修には、OJTや集合研修など、さまざまな方法があります。どの方法で研修を行うのかも、あらかじめ考えておきましょう。それぞれ特徴が異なるので、複数の方法を組み合わせるのも効果的です。

OJT

OJTとは、先輩社員が新人を教育する方法です。基本はマンツーマンで、所定の期間内に集中して知識やスキルを教え込みます。

実際の業務についている社員が教えるので、実践的な知識やスキルが身につくのがメリットです。

オンライン・集合研修

オンライン・集合研修とは、複数の社員を同時に教育する方法です。企業理念やビジネスマナーなどを教えたい場合に適しています。

これまでは会場を借りて集合研修を実施するケースがほとんどでしたが、新型コロナウイルス感染拡大後は、オンラインでの研修も増えてきました。

eラーニング

eラーニングとは、Web上のコンテンツを利用して教育する方法です。集合研修の予習・復習にeラーニングを活用する会社もあります。

作成したコンテンツは使いまわせるので、毎回研修の準備をする手間がかかりません。また、PCだけでなくスマートフォンやタブレットから、社員の都合の良いタイミングで研修が受けられるのもメリットです。

TBLの詳細はこちら

教育体制を整えるなら東京・ビジネス・ラボラトリーにご相談ください

東京・ビジネス・ラボラトリーでは、社員の能力を引き出す、さまざまな社員研修を実施しています。

新入社員向けから経営者向けまで、立場に応じた最適な研修のご提供も可能です。ご要望に応じて研修内容・時間もカスタマイズできますので、お気軽にご相談ください。

TBLの詳細はこちら

まとめ

社員教育に対する意識が低い、マニュアルがないなどは、教育体制が整っていない会社によく見られる特徴です。

教育体制が整っていないと、社員の離職が増えたり業績が悪化したりと、さまざまなトラブルや課題を引き起こします。「自社の教育体制は不十分かも」と感じたら、できるだけ早く改善しましょう。

社内で解決するのが難しい場合は、外部の研修を活用する方法もあります。東京・ビジネス・ラボラトリーでは社員向けのさまざまな研修をご提供していますので、ぜひご相談ください。