部下が笑わなくなった原因は?上司にできる対処法について

「よく笑っていた部下が最近笑わない」「笑わなくなった部下が悩みを抱えているかもしれない」と心配していませんか。普段から感情の起伏が少ないタイプなら問題ありませんが、今までよく笑っていた部下の笑顔がなくなると心配になるのも無理はないでしょう。 そこで今回は、部下が笑わなくなった原因や、管理職ができる対処法を解説します。早期に部下の悩みに気付ければ、病気や離職を防げます。部下の様子が心配な人は、ぜひ参考にしてみてください。


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部下が笑わなくなったときに考えられる原因について

部下が笑わなくなったら、管理職としては心配になるでしょう。そのような部下は、仕事の内容や人間関係など、なにか不満を持っている可能性があります。

原因を突き止め、正しく対処しなければ、急に退職届を突きつけられかねません。そこでここからは、部下が笑わなくなったときに考えられる原因を解説します。

職場に原因がある

突然笑わなくなった部下は「仕事への不満」や「職場への悩み」を抱えていることが考えられます。例えば、大変な業務内容にもかかわらず低賃金だったり、有給休暇の消化を認めてもらえなかったりといった待遇に不満がある場合は、笑顔で仕事をする余裕がなくなることもあるでしょう。

また、残業の多さやノルマの厳しさ、やりたい業務に携われないといった業務に対する不満や悩みも考えられます。もしかすると、仕事にやりがいを感じられなかったり、仕事に対する自信を失っていたりするかもしれません。

このように、待遇や仕事内容への不満は、ときに部下から笑顔を奪うほど深刻な悩みになりかねないのです。

プライベートに原因がある

部下もひとりの人間ですから、仕事がすべてではありません。笑わなくなった原因は、職場での問題だけでなく、プライベートにある可能性も考えられます。プライベートの悩みを打ち明けられる人がいなければ詳細を知ることができないため、気付くのが遅れてしまうこともあります。

例えば、身内に不幸があってひどく落ち込んでいることもあるでしょう。自身の親子関係に問題があり悩んでいる場合や、夫婦や家族の関係に悩んでいることもあるかもしれません。通常であれば仕事の疲れを癒すことのできる家庭での生活が、問題や悩みだらけとなれば仕事中に笑顔を忘れても無理はありません。

そのほか、健康診断で問題が見つかったり、持病や体調不良に悩まされたりしていることも考えられます。なかにはプライベートでの金銭的な問題が深刻化していることもあるでしょう。このような内情は「仕事に持ち込まない」と決めている人も多く、どこまで介入すれば良いか判断が難しい問題です。

人間関係に原因がある

笑顔で仕事をするためには、人間関係も重要です。上司と合わないことに悩んでいたり、いつも一緒に仕事をしているチームの関係がギクシャクしたりすれば、仕事中も気に悩み笑顔がなくなる可能性があります。場合によっては、会社内の人間関係だけでなく、取引先の担当者と合わなくて悩んでいることもあるでしょう。

また、プライベートでの人間関係もまた笑顔を失ってしまう原因になりかねません。近隣住民とのトラブルや、親しい友人とのケンカなど、普段の生活で悩むトラブルが起きていることも考えられます。

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笑わなくなった部下を放置していることで起こりうること

笑わなくなった部下に気付いておきながら「原因が分からない」「プライベートの悩みにまで介入できない」と、状況を放置していることはないでしょうか。

ここからは、笑わなくなった部下を放置していることで起こるかもしれない問題を解説します。必ず以下のような問題が起きるわけではありませんが、念のためチェックしておきましょう。

業績や業務効率の低下

もし、部下の笑顔がなくなった原因が職場に関する悩みだとすれば、業務効率が低下する恐れがあります。対等な評価を得られないことに悩んでいるならば、仕事に対するモチベーションが低下して効率が落ちるかもしれません。

また、人間関係に悩んでいる場合は、チームワークに乱れが生じ、業績の低下につながる可能性もあります。そのようなギクシャクした職場の空気から、同僚との間に軋轢が生じて人間関係にまで影響が出ることもあるでしょう。

離職

部下の悩みがプライベートなことであったり、職場の仲間に打ち明けられずに解決出来なかったりすると、最悪の場合離職につながる恐れもあります。とくに、職場に関する悩みを抱えている場合は意思を固めて急に辞表を提出されることもあるでしょう。

なかには「ここは自分のいる場所ではない」と、着々と転職先を探して計画的に離職を考える人も少なくありません。離職となれば、上司としても会社としても大きな痛手となるでしょう。

病気

笑えなくなるほどストレスや悩みを抱え込めば、うつ病などの精神疾患を発症する可能性も考えられます。心の病は、自身の気持ちや周囲の声掛けだけでは改善できません。

ときには、職場に向かおうとするだけで緊張や動悸に悩まされるといった症状が出ることもあるようです。ストレスや悩みの抱えすぎで休職に追い込まれるケースも少なくありません。

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部下が笑わなくなったときに上司としてできること

部下の笑顔がない理由や、その状態を放置することで起こりうる状況を先述しました。では、上司はどのように対応するべきなのでしょうか。ここからは、部下が笑わなくなったときに上司ができることを解説します。

コミュニケーションを積極的に取る

部下は、悩んでいることを誰にも相談できずストレスを抱えているかもしれません。そのため、コミュニケーションを積極的に取り、気軽に悩みを相談できる間柄になることが大切です。

「なんでも話せる頼りになる上司」であることをアピールすれば、部下は仕事に対する不満や悩みを打ち明けやすくなるでしょう。そうすれば、部下と一緒に解決策を検討し、離職や病気などの最悪の結果を回避できるはずです。

また、コミュニケーションを密に図ることは、信頼関係の構築や孤立を防ぐことにつながります。仕事へのやりがいがないことやモチベーションの低下が笑顔を無くす原因であれば、上司からの評価が改善の鍵となるでしょう。

1対1で話し合える時間をもつ

部下のなかには、誰にも聞かれたくない悩みを抱えている人もいるでしょう。同僚が近くにいる職場で「最近なにか悩みでもあるのか」と声を掛けられても、周囲に遠慮して本当のことを話せないこともあります。

そのため上司は、部下と1対1で話し合える時間を確保することが必要です。周囲に人がいないだけで、相談しやすくなるかもしれません。また、仕事の悩みや不満だけでなく「プライベートの悩みも気軽に相談してほしい」と伝えておくことも効果的でしょう。

カウンセリングを受けさせる

部下が笑わなくなった原因が、そもそも上司にあることも考えられます。その場合、いくら上司が声をかけても悪循環です。そのため、上司に相談しにくいことや誰にも聞かれたくない悩みであれば、カウンセリングを受けさせると良いでしょう。

自社の労務部と連携したり、産業医などからの診察を受けたりして、外部に相談できる機会を与えることで状況が改善するかもしれません。

ストレスチェックを実施する

部下の悩み相談を受けるだけではなく、実際にどの程度ストレスを感じているのか客観的に判断する必要もあります。部下が抱えているストレスの現状を正確に把握し、対策を早期に取ることが重要です。

しかし、自社で全職員にストレスチェックを行うのは大変な時間とコストがかかってしまいます。そんな部下のストレスチェック方法に悩んでいる場合は、東京ビジネスラボラトリーがおすすめです。

東京ビジネスラボラトリーなら、完全委託でストレスチェックが実施できます。ストレスチェックの実施から社員への個別フォロー、環境改善策まですべて一任できるのがポイントです。また、ストレスチェックコンサルタントが企業の状況に合わせたメンタルサポートを提案しています。

メールカウンセリング・対面カウンセリングも可能なので、ストレスチェックをご検討の際は東京ビジネスラボラトリーへご相談ください。

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まとめ

部下が笑わなくなる原因は、職場やプライベートの悩みなどさまざまです。その状況を放置すれば、悩みに押しつぶされて精神疾患を患ったり、突然離職を言い渡されたりすることも考えられます。

そのため、部下の元気がなかったり、笑顔が見られなくなったりといった変化に気が付いたときは、早期の対応が必要です。

まずは、どの程度の悩みを抱えているのかストレスチェックから始めてみてはいかがでしょうか。