MBOとOKRとは?違いや目標・達成度管理の重要性、メリットを解説

社員の評価や人材育成において、目標や達成度のマネジメントは重要です。しかしながら、目標管理や達成度管理の手法について詳しく知らないという方も多いのではないでしょうか。 この記事では、MBOやOKRの意味と重要性、目標管理や達成度管理を運用するメリットを解説します。


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MBOの意味や特徴は?進める方法を解説

人事評価に携わる方であれば、MBOという言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。

まずはMBOの意味や特徴を紹介します。

MBOの意味や特徴

MBO (Management By Objectives)とは、「目標による管理」という意味で、社員自らが目標を設定し、達成率によって評価を決めるマネジメント手法です。

MBOは社員自ら設定した目標に対し、どの程度達成できたのか判断しやすく、評価基準と照らし合わせることによって公平性の高い人事評価を行えます。

MBOの進め方

MBOの具体的な運用手順は、以下のとおりです。

1.組織の目標をもとに社員自ら目標の設定を行う

社員個人の目標は、組織全体の目標に貢献できるものでなくてはなりません。部署や部門ごとの目標に従い、定量的または定性的な目標を4~5つ程度、社員自身で設定します。

2.目標が適正かどうかを上司との面談にて判断する

目標と達成までの方法が明確で具体的か、社員自身が納得できる目標かどうか、努力すれば達成できるレベルの目標難易度かどうか、上司と面談しながら判断します。

3.目標達成のための業務活動を行う

設定した目標達成に向けた具体的な行動を始めます。取り組みと掲げる目標が大きく乖離している場合には、上司からのアドバイスや目標の見直しを行う必要があります。

目標達成までは、1年や半期といった期限を設定する企業が一般的です。

4.定期的に上司と面談を行い進捗管理を行う

設定した目標に対する進捗確認を行います。1年の目標期限であれば、半期に一度、半期の目標期限であれば、四半期に一度面談を行います。

5.1年または半期ごとに面談を行い、達成度合いで評価を決める

目標期限を終えると、成果の振り返りと自己評価を行います。1対1の面談を実施し、その場で評価やフィードバックを行います。

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OKRとは何か?意味や特徴、進め方を解説

MBOと似たマネジメント手法に「OKR」があります。ここではOKRの意味や特徴を紹介します。

OKRの意味や特徴

OKR(Objectives and Key Results)とは「目標と主要な結果」を意味し、目標の設定・管理方法のひとつです。

OKRは、定性的な(数で表せられない)ひとつの「目標(Objective)」に対し、定量的な(数で表せられる)複数の「主要な結果(Key Results)」が付随して形成されています。

たとえば、会社全体のObjectiveを「業績をアップさせる」と設定した場合、Key Resultsには「新規顧客を1万人獲得する」といった数値で測れる指標を設けます。

Objectiveは、1ヶ月~四半期ほどで達成できるもの、社員のモチベ―ションを高めるチャレンジングなものといった特徴があります。

OKRの進め方

OKRの運用手順は以下のとおりです。

1.トップダウン式で効率的にOKRを決める

OKRは、組織全体からチームや部門、個人といったようにトップダウン式に設定します。このとき注意しなければならないのが、会社全体のObjectiveではなく、Key Resultsとリンクした目標を決める必要がある点です。

たとえば、Web関連の部署がOKRを設定するのであれば、「新規顧客を1万人獲得する」という会社全体のKey Resultsに対し、さらに「サイトアクセス数で10万PV獲得する」といった目標設定を行います。

ひとつのObjectiveに対し、Key Resultsは2~5つ設定すると良いでしょう。

2.定期的に進捗状況を確認する

OKRの進捗具合、達成の阻害要因の確認、次の一手の有無など、結果を良くするためのミーティングを1週間に一度、1時間ほどのペースで行います。高い頻度でミーティングを行うことで、こまめな軌道修正ができます。

ミーティングでは、目標達成のために前向きに話し合いましょう。

3.結果を評価して次期の目標を設定する

目標期間の最後に、各OKRの結果を評価します。達成度が低すぎる、または高すぎる場合は要因を確認し、次期の目標を設定します。

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MBOとOKRの違いは?目標や評価の視点から確認しよう

目標管理や達成度管理で大きく異なるMBOとOKRですが、ここではそれぞれの目標と評価の考え方について解説します。

MBOとOKRの違い①目標

MBOと比べて、OKRはよりチャレンジングな目標が設定されます。そのため、MBOは目標達成率100%を目指すのに対し、OKRは達成率が60~70%ほどであれば成功とみなされます。

ただし、あまりに高い目標の場合、パフォーマンスが下がるおそれがあるため、注意が必要です。

また、MBOは達成度合いが人事評価に直結するため、進捗や達成度は社員個人と上司、あるいは人事担当者のみに共有されます。一方、OKRはよりオープンな目標で、社内やチーム内で共有されます。

MBOとOKRの違い②評価の頻度

前述したように、MBOは一般的に1年や半期で期限を設定する企業が多いのに対し、OKRは1ヶ月~四半期と短い設定になっています。

そのため、変化が早い業界などではOKRによる達成度管理を採用するケースが多く見受けられます。

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目標管理は企業の重要なマネジメント手法!得られるメリットを紹介

MBOとOKRの運用は、人事と人材育成においても大きなメリットをもたらします。ここでは、MBOとOKRそれぞれのメリットを紹介します。

目標管理のメリット1.「人事面」

MBOの場合、目標と結果が明確になるため、評価に透明性が出ます。また、上司から強制されて動くのではなく、社員の主体的な行動を促します。

自らの意志によって必要な知識の習得やさまざまな経験を重ねていくことで、社員のスキルアップにもつながるでしょう。

一方OKRは、定量的なKey Resultsであれば客観的に評価が行えるため、社員に納得感のある評価を下すことができます。

基本給は定性と定量評価を行い、インセンティブやボーナスは業績や定量評価で考えると良いでしょう。

目標管理のメリット2.「人材育成の面」

MBOの人材育成上のメリットは、社員の能力開発やモチベーションの維持・向上が実現可能なことにあります。

目標設定においてチームやグループの頭数で一律割り当てるのではなく、社員一人ひとりが納得できるものを定めることにより、各自の目標意識が大きく変わります。

OKRの人事育成のメリットとしては、次世代リーダーの育成が挙げられます。

小さなチームをもったリーダー初心者の段階から、チャレンジングなObjectiveが求められるため、社員の管理能力を養うことができます。

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まとめ

MBOやOKRといった目標管理や達成度管理をきちんと理解し、適切な目標管理が運用できるようになると社員の定着化にもつながります。

この記事で紹介したことを参考にして、社員の目標管理や達成度管理をサポートするためにも、MBOやOKRを上手く活用してください。