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マインドフルネスとは?企業で必要とされる理由について
企業の社員研修で、「マインドフルネス(mindfulness)」という言葉を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。近年、マインドフルネスは従業員のエンゲージメントを向上する施策として注目されています。
ここでは、マインドフルネスとはなにか、企業に必要とされる理由も解説します。
「今この瞬間」に集中すること
マインドフルネスとは、心の乱れを穏やかに整えて、目の前のことに集中させる手法のことです。私たち人間はなにかに気を取られていると、「心ここにあらず」の状態になりがちです。
マインドフルネスはそんな散漫な状態から抜け出し、いまこの一瞬に集中することができるようにするために用いられています。
瞑想をすると自分の気持がクリアになったり、迷いが晴れ、すっきりしたりすることがあります。マインドフルネスも同じで、オンとオフの切り替えや、感情のコントロールを図ることが期待されています。
企業やビジネスシーンでの必要性
複雑な人間関係や過剰な業務負担、昇進に対する漠然な不安や焦燥、労働環境の不満など、社員が抱える職場の問題は深刻です。実際に厚生労働省の調査によるとメンタルヘルスの不調により、退職した社員は少なくありません。
そこで落ち着いた状態から、客観的に自分を見つめなおすということが期待できる、「マインドフルネス」が企業から注目されるようになりました。
マインドフルネスの導入による効果とメリット
マインドフルネスを適切に取り組むことで、心が落ち着いたり、安心感から自分と向きあえたりすることが期待できます。
ここでは、職場でマインドフルネスを活用するメリットを紹介します。
ストレス緩和やミスの削減が期待できる
マインドフルネスは適切に取り組むことで、不安や雑念を取り払い、心身をリラックスさせ、職場のストレス緩和に役立つとされています。自分と向きあうことでイライラの原因を冷静に分析でき、ネガティブな感情も受け入れやすくなるでしょう。
落ち着いて物事に取り組むことができることから、誤った判断や不注意から起こるミスを削減することが期待できます。
集中力の向上によりパフォーマンスや生産性の向上が期待できる
マインドフルネスを集中力アップのひとつとして取り入れる企業も多いです。マインドフルネスの状態になることで、脳が適切に機能し、思考の整理や、これまではかどらなかった業務を前向きに取り組めるようになるなど、社員のパフォーマンスや生産性の向上にも役立つ可能性があるのです。
疲労感の軽減につながる
適切にマインドフルネスを行うことで、脳の過剰な活動を抑制し、疲れを和らげる効果が期待できます。リラックスして副交感神経が優位になれば、社員のストレス耐性の強化にも役立つでしょう。
また、脳の興奮状態が落ち着けば、睡眠の質の向上も期待できます。
睡眠は心身のダメージ回復をする、大事な生活習慣です。深く、しっかり眠ることができれば万全の体調で業務に取り組めるでしょう。
周囲との環境改善や団結力向上につながる
マインドフルネスは、周囲との環境改善や職場の団結力向上にも役立ちます。
マインドフルネスを行うことで、自分自身を客観視しやすくなります。人によって、意見が異なることを受け入れられたり、自分の考えを見つめ返せたりなど、アンガーコントロールにつながります。結果的に、突然怒鳴ったり感情的になったりする衝動を抑えて、周囲との摩擦を減らせるでしょう。
ストレスを抱えた社員は、気持ちに余裕がなくなり、攻撃的になりやすく、職場環境を悪化させてしまう可能性があります。プロジェクトなど、チームの目標を達成させるために出た意見であっても、自分と意見が異なれば、それを攻撃として捉え、ぶつかりあってしまうかもしれません。
ですが、マインドフルネスを取り入れ、攻撃性が下がれば、それぞれのアイディアを共有しやすくなります。落ち着いた状態で意見やアイディアについて議論することができれば、これまで以上のより良い決断や判断につながるでしょう。
マインドフルネスを導入するポイントと注意点
マインドフルネスは特別な道具を必要とせず、誰でも気軽に取り組めるのが魅力です。
ここではマインドフルネスを導入するポイントや注意点について解説します。ぜひ職場に取り入れてみてください。
導入する目的を明確にして継続する
マインドフルネスは、目的を明確にして職場に導入するようにしましょう。目的やターゲットが曖昧だと、ただ取り入れただけで終わってしまいます。
マインドフルネスは職場のメンタルケアのほか、アンガーコントロール、新入社員研修などにも幅広く活用できます。社員全体なのか、特定の社員なのか、希望を募るのかも考えて、目的を絞って導入を検討しましょう。
マインドフルネスは繰り返すことで少しずつ効果が波及していくため、継続的に行う必要があります。効果を実感できるまでに時間がかかるため、あせらずに根気よく取り組みましょう。
また、マインドフルネスの導入に無理は禁物です。うまく瞑想に入れないなど逆にストレスになってしまうため、短時間のトレーニングや研修を繰り返し実施すると良いでしょう。
就業前に全体で取り組む習慣をつける、社内に瞑想ルームを作るなど、社員がマインドフルネスに取り組める環境を整えるのも効果的です。
定期的に効果測定を行う
職場の改善策としてマインドフルネスを取り入れる場合は、定期的に効果測定を行う必要があります。ただ導入しただけでは、長続きしません。
取り組みと効果を客観的に分析して、しっかり社内に浸透させましょう。思うような効果が得られない場合は原因を特定し、改善することが大切です。
また、導入目的に即しているか判断することも重要です。目標を達成したら次はその上をめざして、効率良く運用してください。
ビジネスメンタルサポートのプロに依頼する
導入に迷ったら、ビジネスメンタルサポートのプロに依頼するのも選択肢のひとつです。マインドフルネスは社員のメンタルケアに役立つものの、正しい方法で取り入れないと良い結果が得にくい傾向があります。
東京・ビジネス・ラボラトリーでは、マインドフルネスが開発された米国にある国際コーチ協会認定のマインドフルネスのプログラムを扱っています。
マインドフルネスというと、瞑想、呼吸法が有名ですが、東京・ビジネス・ラボラトリーでは、それ以外にも20余りのマインドフルネスに至るテクニックを扱い、誰もがさまざまな状況の中でマインドフルネスを得られる方法を提供しています。
職場のメンタルケア対策やマインドフルネスの導入にお悩みなら、どうぞお気軽にご相談ください。
まとめ
マインドフルネスには、ストレスの緩和や疲労軽減といった幅広い効果が期待できるため、職場のメンタルヘルス対策におすすめです。大きなコストがかからず、誰でも気軽に取り組めるので、ぜひ活用してください。
導入に悩んだら、プロのサポートを受けることも大切です。効率良く導入して、大切な社員の健康管理に役立てましょう。