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生産性を低下させる原因3つ
生産性が低下する背景には、結果や成果のみに注視した企業内の評価制度や働き方そのものに要因があります。
成果を上げることにこだわるあまり、生産性の低下をまねいていないでしょうか。まずは生産性を低下させる3つの原因について紹介します。
長時間労働や残業
長時間労働や残業が常態化していると、生産性が低下する原因になることがあります。長時間作業をすれば必ずしも業務進捗が早くなったり成果が上がったりするような効果につながるものではないためです。
短期的には生産性が上がったとしても持続し続けることは難しく、結果的に生産性の低下をまねく恐れがあります。
とくに、長時間労働は従業員の心身に悪影響を与えかねません。集中力の低下や病気の発祥につながるほか、最悪の場合には過労死にいたるケースもあります。
「自社の生産性が低いのではないか」と感じるのであれば、一度従業員の労働時間をチェックしてみましょう。
マルチタスク
マルチタスクも労働の生産性を低下させる原因のひとつとなることがあります。
マルチタスクは、複数の業務を同時進行で進めることで、ひとつの業務に専念するのではなく、ひとりで複数の業務を兼任しているような状態になります。
人によっては、同じ作業を繰り返すことのほうに苦痛を感じ、マルチタスクの方が帰ってモチベーションが上がると言う人もいます。
しかし、一度に多数の業務をこなすことで、社員の集中力低下やスイッチングに時間がかかり、進捗スピードの低下を引き起こしかねません。
人間の脳が集中できるのは一度にひとつの事柄に対してのみだといわれており、別タスクに思考を切り替えるスイッチングが何度も必要になると生産性も低下します。
社員一人ひとりにあった仕事のスタイルを考える必要があります。
その社員に合わない作業スタイルを押し付けてしまうことは、結果的に業務進捗に時間がかかるため、長時間労働や人件費などのコスト増をまねく要因にもなるでしょう。
個人の生産性のみを追求した施策
生産性が低下するのは、個人の生産性のみを追求した施策にも原因があります。生産性の向上を図る目的は、企業全体に労働時間是正や業務成績アップなどの良い効果をもたらすことです。
そのため、生産性の向上は個人ではなく、企業全体の成績や生産性を念頭に置いて施策を検討する必要があります。
社員ひとりの力には限界があり、部署やチーム全体で業務の最適化を図るなど、長所を生かし短所を補い合えるようなチームプレーが重要です。
また、経営側が一方的に生産性向上のために施策を現場に押し付けることも、失敗をまねきかねません。現場の状況を反映させなければ、現場の業務負担が増えてしまうなど社員のモチベーション低下にもつながるでしょう。
生産性を上げる対策はなぜ必要?
生産性を上げるための対策はなぜ必要なのでしょうか。ここからは、生産性の向上とは具体的になにを指すのか、生産性が向上することで得られるメリットについて紹介します。
そもそも生産性の向上とは
生産性とは、企業が経営資源を投入して行った施策に対し、得られる成果のことを指します。少ない経営資源で大きな成果が得られれば「生産性が高い」といえるでしょう。
つまり、経営資源をどのように投じれば成果に直接つながるのかを重視し、施策を決定していくことが重要になります。
ただし、生産性を向上させることは必ずしも業務効率化とイコールではありません。
業務効率化は業務の無駄をなくし、業務を進めるスピードを上げて成果を得ることであり、無駄をなくすことやコスト削減につながる施策が重視されます。
一方で、生産性向上の目的は、投じた経営資源に対して大きい成果を得ることです。企業が利益を上げるためには生産性の向上が不可欠であり、業務効率化は生産性の向上のための手段のひとつとして活用すると良いでしょう。
生産性を上げるメリット
生産性を上げるメリットには、以下のようなものがあります。
人手不足への対応力を上げることができる
少子高齢化にともなう労働者人口の減少によって引き起こされる人手不足は、企業にとって深刻な課題のひとつです。
生産性を上げれば、少ない人材投入でも企業の業績を伸ばせることが期待されるでしょう。
国際競争力が向上する
インターネットの普及により、世界中であらゆる商品やサービスの販路が拡大しました。生産性が向上すれば、質の高い商品やサービスを安価に提供できるようになるため、国際市場における競争力を高める効果が期待できます。
労働環境の改善ができる
生産性が向上すると、少ない労働時間の中で大きな成果が得られるようになるメリットがあります。また、労働時間が短縮できれば従業員のプライベートも確保できるようになるため、ストレス軽減によって従業員のメンタルヘルスを保つことにもつながるでしょう。
生産性を上げるための3つの対策
ここからは、生産性を上げるために企業ができる3つの対策や取り組みについて紹介します。
業務フローを見える化する
生産性を上げるためには、業務フローを可視化して必要なタスクや進捗状況を可視化する取り組みが重要です。
開始から完了までを可視化することで、業務の無駄を洗い出して効率アップを図りましょう。生産性の向上と業務効率化は別の目的をもつものですが、生産性を上げるために業務効率化を行うことは重要な要素のひとつです。
たとえば、クラウド共有などを活用して情報共有の無駄を削減してスピードを向上させれば、業務効率化だけでなく業務を行う従業員のストレス緩和にも役立ちます。
また、情報共有の抜け漏れによる情報格差や把握漏れなどを防ぐことにもつながるでしょう。
適材適所の配置と人材育成をする
生産性の向上は、人員配置や人材の育成とも密接な関わりがあります。最大限の生産性を引き出せるように最適な人員配置を検討し、適宜採用や育成で必要な人材を育てていくことが重要です。
そのためには、従業員のスキルやパフォーマンス、資質、人間関係などの情報を正確に把握する必要があります。
生産性が向上する人員配置ができれば、従業員の能力が最大限に発揮できるようになるため、従業員のモチベーションアップにも役立つでしょう。
また、個々のスキルアップによってひとつの業務にかかるスピードの向上や、難易度の高い業務を行えるようになるとさらなる生産性向上につながります。
中長期的な視点に立って従業員の教育を行いながら、自社に必要な人材の育成を行っていくことも将来的な生産性向上につながる取り組みです。
生産性が向上すれば、就業時間の短縮など働きやすい職場づくりにつながるため、従業員が意欲的に働けるようになるでしょう。
また、ミスの予防や優秀な人材の外部流出抑止など、生産性低下を防げる良い循環が生まれて高い生産性を維持することも可能です。
つまり、業務効率化だけでなく、メンタルヘルスケアの対策を講じて従業員のモチベーションを引き出すことも生産性の向上につながります。
業務に役立つツールやテクノロジーを導入する
生産性の向上には、業務フローの見直しによって業務を効率化できるようなツールやテクノロジーを導入するのも効果的です。
モバイル端末の導入やペーパーレス化、情報共有をクラウド化するサービスなど、便利なデジタルツールも積極的に取り入れて効率アップを図りましょう。
従業員の負担を軽減することでより重要な業務に集中できる環境が整うなど、モチベーションアップにつながるため生産性も向上します。
TBLの企業研修・セミナーは生産性を上げるのに効果的!
企業の生産性を上げるためにはメンタルヘルスケアが重要です。政府の働き方改革でもメンタルヘルスケアに対する施策が推進されており、労働環境改善が生産性向上に役立つことが指摘されています。
では、どのような方法で従業員のメンタルヘルスケアを行えば良いのでしょうか。ここからは、生産性を上げるために必要なメンタルヘルスケアへの施策を講じる方法について紹介します。
まずはストレスチェックから
まずはストレスチェックを行い、従業員の現状を把握することからはじめることが大切です。
労働者数50人以上の企業では「労働安全衛生法」の施行にともない、年に1回のストレスチェックが義務化されています。
「ストレスチェックを自社で行うノウハウが整っていない」「業務負担になるため外注したい」という場合には、TBLの活用がおすすめです。
TBLはメンタルヘルスのプロ集団であり、ストレスチェックの事前準備から実施、実施後のサポートまで一任できます。
すべてパッケージで完全外部委託ができるため、ストレスチェックにかかる企業の負担を軽減することも可能です。
また、独自のネットワークをもっているため全国で医師を紹介する、環境改善の支援を行うなど、企業にあわせたサポートをご提案いたします。
TBLの企業研修・セミナーの魅力
TBLでは、ストレスチェックだけでなく、企業が抱える幅広い悩み解決に役立つ研修やセミナーを開催しています。
・パワハラ・セクハラ
・管理職としての能力不足やリーダーシップ
・勤怠問題
・生産性が上がらない
・営業力の低下
・従業員間のコミュニケーションの問題
上述のような悩みを解決するための対策方法として、従業員の意識改革に取り組むのも効果的です。
TBLの研修やセミナーでは、生産性の向上や勤務、職場環境の改善に役立つ情報を提供しており、経営者や管理職、社員や新入社員向けなどプランも多彩にあります。
また、希望に応じて時間やコンテンツを自由に組み合わせできるため、企業の課題に合わせたセミナーや研修を実施することが可能です。
生産性向上に「従業員のメンタルヘルスケア施策を行いたい」「今ある課題を解決したい」という場合には、一度TBLまでお気軽にご相談ください。
まとめ
生産性の向上は、企業内の業務フローや労働時間、人員配置、メンタルヘルスケアなど、多角的な視点で取り組む必要があります。
まずは、現状を把握して対策の方向性を明確にするためにも、自社の課題を抽出することからはじめてみてはいかがでしょうか。