仕事ができない部下の6つの特徴
仕事ができない部下の特徴として、次の6つがあげられます。
・仕事をなかなか覚えられない
・常識に欠ける言動や行動が見られる
・不満に対する感度が高い
・報連相を疎かにする
・反省や謝罪ができない
・メモを取らない
周囲に仕事ができないと思われている方は、仕事の質を上げる以前に改善すべき点が多くあります。しかし、自身では自覚しておらず、改善するためには周りの助けが必要になるでしょう。ここでは、特徴ごとの詳しい内容について解説します。
1.仕事をなかなか覚えられない
仕事ができない部下の特徴として、なかなか業務を覚えられないという共通点があります。注意力が散漫で業務に集中できない方や、覚えられないことに焦りを感じていない方など、ある程度の傾向が見られるはずです。
このタイプの部下は物忘れが激しく、その割にはメモを取るなど覚えるための工夫や対策をしないのも特徴です。そのため、まずは自身で行える対策や工夫を実践したり、本人の努力で解決できない問題は仕組みを変えたりする必要があります。
2.常識に欠ける言動や行動が見られる
仕事ができない部下のなかには、社会人としての常識に欠ける行動が見られる場合があります。
これは、空気を読まず自己中心的な行動をしてしまうタイプに見られる傾向です。自分の仕事が終わり次第早く帰ってしまったり、上司が評価するポイントだけ努力したりと、周りを顧みない行動が見られます。
ただし、このタイプは要領が良く、業務を効率化する能力に長けている人材が多い傾向にあります。そのため、チーム全体の効率化につながるような業務にあたってもらうのも良いかもしれません。
3.不満に対する感度が高い
仕事ができない部下は、何かしらの不満を抱いている場合もあります。不満に対する感度が強いあまり、問題の矛先を自分ではなく周りに向けてしまうことも多いです。そのため、部下は不満の感情をあらわにしてしまい、周囲とうまく協力できないこともあるでしょう。
能力的には問題なく周りと同じようにできる場合でも、上司の指導を素直に受け入れないために仕事ができないことも多いです。
そのため、普通の指導をしているだけなのに「できないことをやらせるのは苦痛」としてパワハラを訴えてくる場面があります。その場合は、本人と1on1で話すよりも、チームで話すなどの客観的な意見を聞ける場を設けると良いでしょう。
また、上司を尊敬していなかったり、そもそもの労働環境に問題があったりする場合は、改善の余地がないかを探る必要があります。
4.報連相を疎かにする
報連相ができない点も、仕事ができない部下の特徴です。報連相ができないために、次の仕事に進めず無駄な時間を過ごしてしまいます。
部下が仕事でわからないことを相談しなかった結果、期限ギリギリになってリカバリーしなければならない事態も起こりかねません。
部下が報連相をできないと上司やチームも巻き込むことになってしまうため、上司側は相談しづらい雰囲気を作らないように配慮する必要があります。
5.反省や謝罪ができない
仕事ができない部下の特徴として、反省や謝罪ができないこともあげられます。周囲の人間に強い不満をぶつけることが多い割に、自分の過失やミスを責められるのを嫌って現実逃避するため、反省や謝罪の言葉が出てきません。
他責思考が強い傾向にあり、そもそも自分の失敗やミスだと思っていないケースもあります。失敗から学ぶ姿勢がなく成長の機会を逃しているため、いつまでも仕事ができない状態が続くのです。
このような態度は周囲との摩擦を生みやすいので、人間関係のトラブルが絶えない職場になるおそれもあります。
6.メモを取らない
メモを取らないことも、仕事ができない部下によく見られる特徴です。本人はメモなどなくても覚えられるというものの、実際にはまったく手順を覚えていないため次のステップに進むのに他のメンバーの何倍もの時間がかかります。
しかし自分がメモを取らないことではなく、教え方に問題があるのだと言い訳から始めることが多いため、やはり周囲から反感を買いやすくなります。
仕事ができない部下に対して上司がとるべき行動
仕事ができない部下の特徴として、主に前述した「仕事をなかなか覚えられない」「報連相をおろそかにする」といった部下の特徴を上司として悩んでいる方は多いと思います。また、仕事ができない部下は、周りの方が当然のようにできることでもサポートなしではできないことが多いです。
しかし、適切にサポートすることで、できるようになる可能性は十分にあります。ここからは上司として、具体的にどういった対策やサポートをすると良いのか解説します。
こまめに声をかけて進捗を確認する
部下が仕事上でわからない内容があっても、質問や相談をしにくい雰囲気をつくっている場合があります。
想定される状況として部下の考えが自分とは異なることにイライラし、それが伝わって雰囲気を悪くしているケースも少なくありません。これは、部下側の問題ではなく、相談しづらい雰囲気をつくっている上司側の問題といえます。
この状況を放置すると、相談できないまま部下が自分の手順で進めてしまい、後々に大きなミスにつながるおそれもあります。そのため、余裕をもって業務にあたれるように上司側の業務調整も欠かせません。
部下が質問や相談をしやすくするためには、上司から声をかけて何気ない会話を積み重ねることが大切です。普段から、こまめに声をかけて進捗確認していれば、信頼関係も構築されていきます。
日ごろから良い信頼関係をつくっていると、部下がわからないことやトラブルが起こったときにも、上司に遠慮なく質問や相談ができるようになるでしょう。
詳細なマニュアルを作成する
ルーティンワークに関する詳細なマニュアルを作成することも、仕事ができない部下に対して、上司がとるべき行動のひとつです。
詳しいマニュアルがあれば、部下はその内容に沿って作業を進めるだけで良くなります。毎日同じ作業を繰り返していれば、いずれは仕事を覚えられるかもしれません。徐々に仕事を覚えていけば、仕事に対するモチベーションや責任感が向上する可能性もあります。
また、指導する上司側も何度も繰り返し手順を解説する必要がなくなるため、仕事ができない部下に割いている手間と時間を削減できます。
個性や考え方を受け入れる
上司のNG行動として、部下の考えを自分とは違うと切り捨てている可能性があります。仕事に臨む考え方やスタンスは人それぞれです。
必ずしも上司であるあなたの方法が正解であるとは限りません。そのため、自分と違う考え方をもつ部下を「ダメだな」と切り捨てるのではなく「自分とは違う強みをもった方かも」と考えを変えてみましょう。
感情的にならず冷静に伝える
部下が思いどおりに動いてくれないと「自分でやったほうが早い」と思うことがあるでしょう。その際、感情を抑えきれずに冷たい言動をとってしまうのはNGです。
ただでさえ萎縮して仕事ができない部下を、さらに追い込む事態に発展しかねません。また、見限って無視したり、辞めさせようとしたりする行為はパワハラと見なされる場合があるため注意しましょう。
できたことはしっかり褒める
仕事のできない部下でも、たまには周りと同じようにできることもあるでしょう。そのようなときには、しっかりと上司が気づき、褒めることが大切です。
人は褒められると幸福度や自己肯定感が上がります。その影響でモチベーションアップにつながることも多いです。注意力や集中力もアップし、仕事が覚えられるようになることもあるでしょう。
周囲の方に認められていると実感できれば、周りと協力しようという気持ちも生まれてきます。上司に対する態度も素直になり、指導しやすくなるかもしれません。
ただ、仕事のできない部下だと、なかなか褒められるような点が見つからないこともあるかもしれません。そのような場合には、能力や結果に対して褒めるのではなく、努力した過程に対して褒めるのが効果的です。
たとえ結果が十分なものでなかったとしても、努力した過程を上司に褒められることで、認められていると実感できるでしょう。そこから、さらなる努力につながることも多いです。また、長い目で見れば、結果も伴ってくるでしょう。
部下の苦手な点はチームで補う
やる気がないわけではなく、苦手分野を割り振られていて思うような成果が得られないケースも考えられます。「この部下は仕事ができない」と決めつけてしまうのではなく、「この作業が苦手なのかもしれない」という視点で考えることが大切です。
そして部下にもヒアリングして苦手分野であることが判明したら、苦手な点をチームで補う方法を考えてみましょう。
その業務から部下を外すのもひとつの手ではありますが、それでは部下が成長できません。業務から外すのは最後の手段として、まずは別の方法を試してみてください。苦手な点をチームで補う方法として、下記のようなものがあります。
・スキルシェアリングセッション:自分の得意なジャンルに関する知識やスキルを他のメンバーに教える
・ペアプログラミング:2人1組になり、1人は得意分野についてリードする係、もう1人がサポート係に分かれて効率的に学習する
上記のような方法を取り入れて、苦手分野を克服するためのサポート体制を整えましょう。
一人ひとりの能力に応じた指導をする
企業では効率重視で、どの従業員にも同じ指導を行う場合があります。しかし、人それぞれスキルや能力が異なるため、画一的な指導では対応しきれないケースも多いものです。部下の成長を促すなら、一人ひとりの能力に応じた指導を行いましょう。
部下にどのような能力があるのかを知るおすすめの方法として、1on1ミーティングがあります。1on1ミーティングとは、上司と部下が週1回や隔週1回などの頻度で、30~60分程度の短い時間対話することです。
短いスパンで対話するため、部下の得意分野や今抱えている悩み、不満に感じることなどをほぼリアルタイムで把握できます。そこから得た情報を活かせば、部下の能力に応じた指導ができるようになるはずです。
また、1度指導して終わるのではなく定期的にミーティングを実施して、部下の現状把握に努めましょう。必要に応じてフィードバックを行ったり、成果が出たときにはしっかりほめたりするようにすれば、仕事ができない状態から脱却できるかもしれません。
パワハラになることも?!上司のNG行動
上司が普段部下と接する際に、自分では気づいていなくてもパワハラやそれに近い言動をしている場合もあります。そのような言動に部下が萎縮してしまい、疑問や不安を発信できない部下もいるでしょう。
伸び伸びと仕事ができる環境なら、疑問や不安を発信しやすくなり、ミスも減るかもしれません。そのため、自分がパワハラと受け取られる可能性のある言動をしていないか、振り返ってみることが大切です。次のようなことがないかどうかチェックしてみましょう。
質問や相談をしにくい雰囲気をつくっている
まずは、こまめに声をかけて進捗を確認するところからはじめていきましょう。その際は、口頭だけで伝えず、文章に残すなど工夫をするだけでミスが減るはずです。
上司から声掛けを重ねるうちに、部下だけで仕事の進め方や確認のタイミングをつかめるようになります。不安なまま仕事をしている部下を放置せず、定期的に声かけをしてあげましょう。
自分と違う考え方を切り捨てている
部下の個性や考え方を否定しないことも大切です。今まで自身でやってきた方法や考え方を部下が求めてもいないのにアドバイスしている上司も多くいます。
仕事に対する考え方やスタイルは人によってさまざまです。必ずしも「これが正解」という方法はなく、部下と上司では正解にたどりつく順序に違いがあるだけです。部下の個性や考え方を受け入れ、フォローする姿勢で接するようにしましょう。
感情を抑えられず冷たい行動を取っている
部下への指摘は感情的にならず、冷静に伝えるように意識しましょう。仕事ができないからといって部下を頭ごなしに叱責し、ましてや怒鳴るようなことは避けるべきです。
叱責を受けた部下はさらに萎縮してしまい、今までできていた業務すらできなくなってしまう可能性があります。このような状態を防ぐためにも、失敗しない方法や効率的な仕事の進め方などを何回も根気良く伝え、独り立ちできるようサポートしましょう。
部下を育てるためにあるべき上司の姿とは
部下を指導する際のポイントを確認したら、それを実践してみましょう。ただ、実践しているつもりでも、部下がついてきてくれないこともあります。その場合には、自分が部下から見て、上司としてあまり尊敬されていないのかもしれません。人は尊敬していない相手のいうことは、なかなか聞いてくれないものです。そのため、あるべき上司像を確認しましょう。
部下が仕事をしないのは、上司の指導力不足である可能性もあります。上司が圧倒的な成果を出していれば、自ずと部下もあなたの背中を追ってくるはずです。まずは自身がお手本になれるよう、それぞれの内容についてみていきましょう。
尊敬される上司の特徴
尊敬される上司の特徴として、次の3つがあげられます。
・部下の言動を認め、共感する
・部下のモチベーションアップにつながるようなアクションを取っている
・そもそもの人間力が高い
尊敬される上司は結果だけでなく、人間性や人間力に優れている傾向にあります。人間力を高める具体的な方法については、次のページで詳しく解説しています。
尊敬される上司になるためには
部下の苦手な部分を見極めることやどのようにすれば仕事を進めやすいか判断するなど、部下が働きやすい環境をつくるのも上司の役割です。
そこで、尊敬される上司になるためにも外部による研修サービスの受講をおすすめします。「東京・ビジネス・ラボラトリー(TBL)」では、勤務年数や役職に応じてさまざまなセミナーを用意しており、部下のメンタル面を支える方法を体系的に学べます。
心理学のメソッドをもとに人間力を高めるサポートをしていますので、上手く活用してみてください。
まとめ
部下の仕事ができない理由は気質的な問題だけでなく、環境や上司にも問題がある可能性があります。指摘をする前に、上司である自身の言動をかえりみることで部下に良い変化をもたらせるかもしれません。
部下を育てるためには、まず自身が尊敬される存在である必要があります。そのために人間力も磨いて、仕事の成果とあわせ人間性も尊敬される上司を目指しましょう。また、体系的かつ効率的に学びたい場合は、外部サービスの活用などもぜひ検討してみてください。