目次
タスク管理ができない部下にみられる3つの特徴
タスク管理ができない部下に見られる共通の特徴として次の3つが挙げられます。
・タスクを期限内に達成するための段取りができていない
・タスクごとの優先順位が付けられない
・タスクのスケジュールを把握していない
部下がタスク管理できない原因を把握するためにも、ここでは特徴ごとの詳しい内容を見ていきましょう。
1.タスクを期限内に達成するための段取りができていない
タスクを期限内に達成するための段取りができない原因として多いのが、目先のタスクに気を取られてしまうことです。タスクの達成には、さまざまな観点から物事を考える必要があります。
しかし、タスク管理できない部下はタスク達成に必要な業務を因数分解できず、目先のタスクばかりに気を取られてその場しのぎ的な対処をしがちです。これでは適切な段取りが行えないため、効率が悪くなります。
2.タスクごとの優先順位が付けられない
タスクごとの優先順位が付けられないのも、タスク管理ができない部下に見られる特徴のひとつです。部下が優先順位をつけられないため、先に上司が優先業務に気づき部下に伝えることになり、結果的に部下は上司に言われたことしかやらなくなってしまいます。
優先順位が付けられないと重要度の高いタスクを後回しにしたり、緊急度の低いタスクを率先して進めたりすることになり、チーム全体の進捗効率も下がってしまうでしょう。
3.タスクのスケジュールを把握していない
タスクのスケジュールを把握できていないと、タスクにどれだけの時間をかけるべきか、見積もることができません。タスクの内容や納期を把握していないことが主な原因です。
また、仕事の質にこだわるあまり、ひとつの業務に時間をかけすぎてしまっているケースもあります。このような状態が続くと想定どおりにタスクが進まず、納期に間に合わないおそれがあります。
適切なタスク管理の実現に必要なことは4つ
適切なタスク管理の実現に必要なこととして、次の4つが挙げられます。
・タスクの棚卸を行う
・タスクの優先順を決める
・余裕を持ったスケジュールにすること
・質にこだわり過ぎないこと
部下のタスク管理についてフォローしたり、指導したりするためにも、各ポイントの内容を把握しておきましょう。
1.タスクの棚卸を行う
タスク管理できない人は、自分のやるべきことを整理できていないケースが多いです。そのため、まずはタスクの棚卸を行いましょう。
タスクの棚卸を行うことで、自分のやるべき業務を洗い出せます。業務の洗い出しは、業務完了までにかかる時間の算出に役立ちます。
2.タスクの優先順位を決める
タスクを棚卸して、やるべきことの整理と各業務にかかる時間を把握したら、取り掛かるべきタスクを明確化します。業務完了までにかかる時間やレベル、納期などを考慮しながら、タスクの優先順位を決めていきましょう。
優先順位を決めておけば、重要度の高いものや納品日が早いものから適切に処理できるようになるため、タスク漏れや納期の遅延を防げます。
3.余裕を持ったスケジュールにすること
納品日当日にタスクが完成するように設定した場合、「納期までに仕事が間に合えば良い」といった状態になりがちです。これでは、業務の遅延やイレギュラーが発生したときに対応できず、最悪の場合は納期遅延になりかねません。
業務の遅延やイレギュラーに対応しやすくするためにも、納期直前に業務を行わないように癖づけることで、余裕を持ったスケジュールでタスクをこなせます。
4.質にこだわり過ぎないこと
完璧な仕事を求めてしまうがあまりに仕事の進捗が遅れてしまい、締め切りに追われたり、結果として質が低下したりすることがあります。
適切なタスク管理を実現するには、完璧主義にならないようにすることが大切です。
ある程度の質を維持しつつも、納期内でタスク完遂させることを優先させましょう。そうすることで、質が一定ながらも多くの業務をこなせるため、現場では重宝されやすいです。
タスク管理ができない部下を指導するときのポイント
タスク管理ができない部下を指導するときの主なポイントは次の3つです。
・部下と密接にコミュニケーションをとる
・実現性のあるスケジュールか確認すること
・こまめな進捗確認をこころがける
自身でタスクを管理でき、自走できる部下を育てるためにも、ここでは指導時のポイントについて詳しく見ていきましょう。
部下と密接にコミュニケーションをとる
部下との密接なコミュニケーションは、指導の効果に大きな影響を与えます。部下が自身のタスクを管理できない原因が、普段からのコミュニケーション不足であることも少なくありません。もし、上司と部下の間で相談しにくい関係性となっている場合は、上司にも問題があります。
そのため、日頃から部下とコミュニケーションをとり、なんでも話せる関係性を構築しておく必要があります。また、良好な関係を構築することはタスクの相談だけでなく、仕事へのモチベーションやストレス、悩みなども聞けるようになり、組織全体にも良い効果をもたらすでしょう。
実現性のあるスケジュールか確認すること
部下が抱えるタスクが、実現性のあるスケジュールになっているかも確認しましょう。タスクの難易度や量によっては、部下のキャパシティを超えている可能性があります。
タスクを割り振る際は部下の能力などを考慮しながらも、無理のないスケジュールを組まなければなりません。また、上司の方から声をかけ、スケジュールに無理がないかを随時確認し、部下自身でタスクを達成できる環境を作ることも重要です。
こまめな進捗確認を心掛ける
上司は部下が抱えるタスクについて、こまめな進捗確認を心掛けましょう。「週に1度は1on1のミーティングを実施する」や「ツールを活用してタスクの進捗度を見える化する」といった方法で定期的に確認し、遅れが生じていればスケジュールを見直します。
早めにスケジュールを立て直すことができれば、大幅にスケジュールが遅れる前に軌道修正が可能です。また、部下にはスケジュールが遅れた原因が何かを考えてもらい、気づかせることも指導の一環として必要です。
ただし、あまりにも細かすぎるマイクロマネジメントは部下のやる気を削ぐ危険もあるため、注意しましょう。
まとめ
組織内にタスク管理が行えないメンバーがいるとプロジェクト全体の進捗に影響する恐れがあります。適切なタスク管理を実現するには「タスクの棚卸を行う」「タスクの優先順を決める」「余裕を持ったスケジュールにすること」などを意識しなければなりません。
また、部下がタスク管理を行えるようになるには、指導する側の上司も密接にコミュニケーションをとったり、こまめな進捗確認をこころがけたりといった点に注力する必要があります。
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