風通しの良い職場の特徴は?メリットやデメリットとアイデアを紹介

企業における経営課題のひとつに「優秀な社員の離職」があげられます。重要な業務を担当していた方が離職したことで、プロジェクトの進行が遅れたり、社内のモチベーションが低下したりといった経験がある方もいるのではないでしょうか。社員の離職を防ぎ、働きやすい環境を整える上で重要なのが「職場の風通しの良さ」です。今回は、風通しの良い職場の特徴やメリット・デメリットについて解説します。


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風通しの良い職場の特徴

風通しの良い職場の特徴は、下記の通りです。

・人間関係が良好である
・アイデアや意見を発表しやすい
・情報が共有されている

それぞれ詳しく解説します。

人間関係が良好である

風通しの良い職場では、社員同士の人間関係が良好な傾向にあります。

同僚間の仲が良いのはもちろん、上司と部下、先輩と後輩など立場が違ってもフラットな関係を構築しています。社員同士が思いやりをもち、過度に気を遣うことがないため、業務における意思疎通や連携もスムーズです。

職場の人間関係は、社員がストレスを抱える要因のひとつです。人間関係が良好な職場であれば、社員は仕事に全力投球できるでしょう。

アイデアや意見を発表しやすい

風通しの良い職場では、普段からコミュニケーションが円滑に行われています。そのため、役職や立場に関係なく、自分のアイデアや意見を発表しやすい傾向にあります。良いアイデアが出たら次々と採用されるため、イノベーションも起こりやすい環境です。

上司が部下の意見を押さえつけて却下するようなことも起こりにくく、社員は主体性をもってのびのびと働けます。

情報が共有されている

風通しの良い職場には、ローカルルールや暗黙の了解などが存在しません。会社の方針や規定が明確であるため、社員は守らなければならないルールを正しく判断できます。

理不尽なルールで社員を叱責すると、会社に対する不信感を募らせてしまう可能性があります。情報の共有によって社員の意識を統一し、仕事に対するモチベーションを高めることも可能です。

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風通しの良い職場のメリット

風通しの良い職場のメリットは数多くあります。ここでは、会社と社員のそれぞれの立場におけるメリットについて紹介します。

会社にとってのメリット

会社にとってのメリットは下記の通りです。

・離職率が低下する
・トラブルやミスに気づきやすい
・生産性が高くなる

それぞれ詳しく解説します。

離職率が低下する

風通しの良い職場は、社員にとって居心地が良く、人間関係や業務によるストレスも少ない環境です。そのため、従業員エンゲージメントが向上し、離職率の低下が期待できます。優秀な人材が突然退職し、仕事が回らなくなるといったトラブルも防止できます。

トラブルやミスに気づきやすい

風通しの良い職場では、コミュニケーションをとる機会が多く、情報共有がスムーズに行われています。トラブルやミスも素早く報告されるため、迅速かつ適切に対応しやすくなります。

トラブルやミスが起こった際の被害を最小限に食い止められるのは、風通しの良い職場のメリットです。

生産性が高くなる

風通しの良い職場では、社員が上司や先輩に怯えることがありません。わからないこともすぐに質問できるため、業務が滞りにくくなり、生産性の向上が期待できます。

社員同士のコミュニケーションが活発なため、新たなアイデアも生まれやすくなります。そのアイデアがきっかけとなって生産性の向上につながりやすい点もメリットです。

社員にとってのメリット

社員にとってのメリットは下記の通りです。

・自己肯定感が高まる
・新しいことに寛容である
・ルールが明確なので迷わない

それぞれ詳しく解説します。

自己肯定感が高まる

風通しの良い職場では、社員が意見やアイデアを出すのに躊躇することが少なくなります。自分の考えを遠慮なく話せて、相手がそれを真剣に聞いてくれる環境が整っているため、自己肯定感の向上につながります。仕事のやりがいも感じやすいでしょう。

新しいことに寛容である

風通しの良い職場では、コミュニケーションツールの使用やリモートワークなどが認められやすい傾向があります。新たな制度やルールも必要であれば採用されるため、多様な働き方を実現可能です。

ルールが明確なので迷わない

風通しの良い職場では、社内の規定やルールが明確に定められているため、社員が迷わず自主的に行動できます。仕事の評価基準も明確なため、社員のモチベーションが上がりやすいのもメリットです。

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風通しの良い職場のデメリット

風通しの良い職場はメリットが数多くある一方で、デメリットもあります。ここでは、会社と社員のそれぞれの立場におけるデメリットについて紹介します。

会社にとってのデメリット

風通しの良い職場の会社にとってのデメリットは下記の通りです。

・緊張感がなくなって生産性が低下する
・指示系統がうまく機能しにくくなる

それぞれ詳しく解説します。

緊張感がなくなって生産性が低下する

社員同士の仲が良くなると、緊張感がなくなってしまう場合があります。「業務に関係ない私語が増える」「遅刻が増える」などの問題が発生し、生産性の低下につながるケースもあります。

指示系統がうまく機能しにくくなる

上司と部下の関係がフラットであるため、上司の指示を部下が聞き入れない可能性があります。独断で動く社員が増えてしまうと、経営そのものがうまくいかなくなる場合もあります。

社員にとってのデメリット

風通しの良い職場の社員にとってのデメリットは下記の通りです。

・居心地が悪いと感じる人もいる
・機密事項が広まりやすくなる

それぞれ詳しく解説します。

居心地が悪いと感じる人もいる

社内のコミュニケーションが活発だと、自由に発言するのが得意でない方は、居心地が悪いと感じる場合があります。「コミュニケーションを増やさなければならない」ことをプレッシャーに感じ、会社に通うのが苦痛になる方もいるかもしれません。

機密事項が広まりやすくなる

情報がオープンになりすぎると、仕事とプライベートの境界が曖昧になり、個人情報が広まってしまうおそれがあります。一度個人情報が広まると、それ以降は自己開示するのに不安を感じ、コミュニケーションがストレスになってしまうかもしれません。

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職場の風通しを良くするためのアイデア

職場の風通しを良くするためのアイデアとしては、下記が考えられます。

・社内アンケートを実施する
・フリーアドレス制を導入する
・1on1ミーティングを実施する
・メンター制度を導入する
・コミュニケーションツールを活用する
・音楽を流す
・社内でイベントを開催する
・社長室を廃止する
・社内報をつくる
・サンクスメッセージを活用する
・ジョブローテーションを行う
・研修を実施する

それぞれ詳しく解説します。

社内アンケートを実施する

社員に理想の職場に関するアンケートを行うことで、社員の考えを改めて確認できます。会社と社員のギャップを埋めて、職場の環境を整えるのに活かせるでしょう。

フリーアドレス制を導入する

業務を行う座席を固定しないフリーアドレス制を導入することで、多くの人との交流を促せます。「特定の部署の人同士でしかコミュニケーションが行われない」という人間関係の固定化を防止できます。

1on1ミーティングを実施する

上司と部下が1on1でミーティングを行うことで、部下の仕事の状況や悩みなどを把握できます。職場環境の改善に活かせるだけでなく、上司と部下の信頼関係の構築にも役立ちます。

メンター制度を導入する

メンター制度を導入することで、経験の豊富な先輩が後輩にアドバイスをする機会を設けられます。このように相談しやすい環境を構築できれば、仕事に対する不安や悩みを解決しやすくなります。

コミュニケーションツールを活用する

チャットやビデオ通話などのコミュニケーションツールを導入すると、気楽なやり取りが可能です。コミュニケーションをとる機会が増え、対面での会話が苦手な方とも交流しやすくなるのはツールを導入するメリットです。

音楽を流す

職場で音楽を流すことで、リラックスして仕事に取り組めるようになります。また、音楽のリクエストを聞くことで社員との話のきっかけにもなるでしょう。

社内でイベントを開催する

社内でイベントを開催することで、コミュニケーションを促進できます。社員同士の交流を深め、距離を縮めるきっかけにもなるでしょう。食事会や飲み会など、誰でも気軽に参加できるイベントを開催するのがポイントです。

社長室を廃止する

社長室があると、社長と交流する機会が少なくなり、距離ができてしまいます。社長室を廃止することで社長が見える存在になるため、コミュニケーションが生まれて距離も縮まるでしょう。すぐに相談できるため、迅速な意思決定ができるようになるかもしれません。

社内報をつくる

社内報をつくることで、経営陣の考えや他部署の様子がみえるようになり、会社全体の動きを把握しやすくなります。現場と経営陣の距離を縮めるのにも役立つでしょう。

サンクスメッセージを活用する

日頃の感謝をメールで伝えることで、改めて社員同士のつながりを確認できます。サンクスメッセージはさまざまな方に送れるため、コミュニケーションのきっかけにもなります。

ジョブローテーションを行う

ジョブローテーションによってさまざまな業務を経験することで、社員の相互理解が深まります。社内留学制度を導入すれば、社員の視野も広がるでしょう。

研修を実施する

風通しの良い職場づくりのために、管理職に対して研修を実施するのもおすすめです。とはいえ、研修を実施する時間や人材が不足しているというケースも多いでしょう。東京・ビジネス・ラボラトリー(TBL)の企業研修は、幅広いプログラムに対応しており、心理学メソッドで企業の悩みをサポートしています。企業ごとの特徴を踏まえて最適なサービスを提供しているので、風通しの良い職場づくりを行いたい方は、お気軽にお問い合わせください。

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まとめ

風通しの良い職場づくりは、従業員エンゲージメントを高め、離職率を低下させる上で欠かせません。風通しの良い職場をつくるためには、社員同士のコミュニケーションの活性化や情報の共有による意識の統一などが必要です。

職場の風通しを良くする方法は数多くあります。自社に適した方法を実施し、ぜひ風通しの良い職場を目指してみてください。

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