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やる気のない部下の特徴とは
やる気のない部下には、いくつか特徴があります。特徴を知っておけばあらかじめ判断できるため、常に周りを気にかけておきましょう。主に「仕事が遅い」や「ミスが多い」など、業務に関わる面でやる気がないと感じられるケースが多いです。
ただ、このパターンはやる気がないのではなく、単純に本人の能力による場合もあるため注意しましょう。
また、「最低限の仕事しかやらない」や「仕事中もスマホを見ている」など、あからさまにやる気がなくサボっている場合もあります。
業務に関わるところではなくても、「遅刻が多い」や「無気力で責任感がない」といった面で、やる気があるかを判断できます。
部下のやる気がない場合に考えられる原因
部下に積極的に仕事に取り組んでもらうためには、まずはなぜやる気がもてないのかを知る必要があります。
それがわからなければ適切な対策を取ることはできませんし、かえってやる気を削いでしまうことにもなりかねません。
まずは部下のやる気が出ない理由について解説していきましょう。
モチベーションがわかない
やる気のない理由のひとつとしては、そもそも仕事に対するモチベーションがわかないからということが考えられます。
高いモチベーションで業務に臨むためには、その業務が何のためにしているのかを理解しておく必要があります。
取り組んでいる業務にどのような意味があるのか、社会でどのように役に立っているのかがわからないと、仕事にやりがいは感じにくくなります。
大事な仕事を任せてもらえない、自分が過小評価されているといった悩みも、モチベーションがわからなくなる理由のひとつです。
どうすれば評価されるか分からない
また、業務の必要性は十分に理解していたとしても、自分の頑張りが正当に評価されないとやる気を失ってしまいます。
普段の仕事に対する姿勢や成果に対して十分に評価ができているか、評価に対して部下がどのように感じているかを丁寧に確認することが大事だといえるでしょう。
自分への評価に納得できない、実績を上げる方法を知らないという悩みも、やる気がでない一因です。
上司に対して不満がある
仕事そのものにはやりがいを感じていたとしても、一緒に仕事している上司に対して不満があると、部下はやる気を失ってしまいます。
不満を感じるようになった理由やきっかけは人によってさまざまですが、何らかの原因があって上司を尊敬できなくなったり、苦手に感じてしまったりすることは起こりえます。
たとえば、一方的に怒鳴られた経験があったり、そもそも考え方や価値観に違いを感じていたり、などといったことが原因として考えられます。
このような良い印象をもっていない上司から注意や指示をされたとしても、従いたくないと感じたり、反抗的な気持ちをもったりしてしまうでしょう。
上司との関係性が修復されなければ、部下のやる気はどんどん低下していってしまいます。
そのほか、上司ではないほかの社員との関係によっても、部下のやる気を損なわせている可能性があります。
職場環境に問題がある
職場環境に問題があると、部下のやる気は出づらいです。具体例としては、会社が本気で人を育てようとしていない、待遇に問題があるなどです。
部下にもともとやる気があったとしても会社が育てようとしていなければ、やる気のない社員が生まれてしまいます。
また、待遇に問題があり、頑張っても給与などに反映されなければ、社員は自然とやる気を失ってしまいます。
職場環境の問題を見つけるためにも、まずは部下の話を聞いてみるのがおすすめです。
やる気のない部下にしてはいけない4つのNG行為
何とか部下にやる気を出してもらいたいと、マネージャーやリーダーのポジションにいる方はさまざまなアプローチを試みるのではないでしょうか。
しかし、やり方によっては逆効果になってしまうかもしれないので注意が必要です。
部下に口出しする
上司が部下に口出しするのは、さまざまな理由があります。もちろんそこには悪い意味も含まれてはいますが、部下を大事に思うからこそ、つい口を出してしまう上司もいることでしょう。ですが伝わらなければ部下のやる気は逆に下がってしまうかもしれません。部下が指導内容をしっかり受け止められるよう、伝え方を見直してみてください。
すぐに注意する
業務上の間違いや社会人として不適切な言動などが見られたら、「きちんと指導しなければならない」と思って、ついその場で指摘してしまうことも多いのではないでしょうか。
ですが、間違いに対して反射的に口にしてしまうのはNGです。
この行為は一見正しいように感じられますが、部下が自ら間違いに気づいて成長・変化する機会を奪ってしまう可能性があります。
ただ指摘するのではなく、部下が自分で考えて気づくことができるように導くことが大切です。
すぐにアドバイスする
部下の様子を見ていて、「こうすればもっと良くなるのに」と思って声をかけることもあるでしょう。
しかし、部下が必要としていないタイミングでアドバイスを行うことはNGです。
良かれと思ってアドバイスをしたつもりでも、部下にとっては不適切なタイミングだったということは実は多いです。
アドバイスが必要だと感じたときでも、押しつけるような伝え方は避けましょう。部下がまだ自分で考えている段階では、アドバイスをするよりも部下から質問をしてもらう方が有効です。
「提案したいことがあるけど良いかな?」「役に立つと思うけど言っても良い?」など、部下の了承を得てからアドバイスをすることをおすすめします。
自分の価値観を押しつける
「普通はこうするものでしょう?」「これは常識だよね」などとつい言ってしまう方もいるかもしれませんが、価値観を決めつけるようなものの言い方もNGです。
このような言葉は部下にとって、上司の考えを押し付けられているように感じてしまいます。
世代が変われば「普通」や「常識」も変わります。こちらの価値観に合わせることを相手に求めるのではなく、なぜそうすべきなのか部下がわかるようにきちんと理由をつけて説明するようにしましょう。
部下を褒めない
上司として、部下を褒めないのはNGです。褒められないと部下は自己肯定感を得ることができず、仕事に対するモチベーションがさらに下がってしまいます。
やる気がない部下にこそ、上司が褒めて育てる必要があります。
上司の立場では、「これぐらいできて当然」「褒めるほどのことではない」と考えがちでも、部下は自分なりに頑張っています。自分基準で評価しないこと、適切なタイミングを意識して褒めることを心がけてください。
ほめることで、部下の自己肯定感も増し、自己承認欲求も満たされます。それはやる気の向上につながり、部下もより奮起して仕事に取り組んでくれるでしょう。
部下に仕事を振らない
不慣れな部下に仕事を任せるより、自分でやったほうが効率的だと考える方もいますが、これは部下から経験の機会を奪うNG行為です。
部下に積極的に仕事を振りわけると、それだけ成功体験が増え、やる気が向上します。
部下に仕事を教えるのは、手間と時間がかかる仕事ですが、最初は失敗が多くても、いずれは自分が楽になると前向きに考えて、部下の能力に見合う仕事を振りわけましょう。
部下を放置する
部下を放置するのは、部下からの信頼を失ってしまうNG行為です。全く何もせず放置すると、困ったときに助けてくれない上司という印象を与えかねません。
また、だらだらやっていても大丈夫という印象を他の部下に与えてしまい、組織としての生産性が減少してしまいます。これは組織にとって避けたい事態です。
やる気のない部下がいると、周りの従業員のモチベーションまで下がってしまうことが考えられます。部下を放置する行為はやめましょう。
やる気のない部下に接するときの心構え
部下の能力や性格は一人ひとりで異なるため、上司は相手にあわせて接し方を変える必要があります。やる気のない部下に対しては、次の5つを意識しましょう。
本当にやる気がないのか見極める
まずは先入観を捨て、部下に本当にやる気がないのかを見極めましょう。部下の行動を見てやる気がなさそうに見えても、本当の内面は本人にしか分からないからです。
単にやるべきことや仕事の進め方が分かっていない場合もあり、やる気がない前提で接してしまうと、社員のやる気を削いでしまいます。
部下のやる気を見極めるときは、本記事で紹介したやる気がない部下の特徴や原因を参考にしてください。
部下の話に耳を傾ける
やる気のない部下を育てるには、上司が相手の話に耳を傾けることが大切です。上司が部下を理解しようとする姿勢を示すことで、相談しやすい雰囲気を作りましょう。
部下も上司に頼りやすくなり、より良い信頼関係が生まれます。双方のコミュニケーションが活性化すると指導しやすくなるため、上司は部下の本音を引き出すことを心がけましょう。
やる気が出ない原因を特定する
やる気のない部下と一言で言っても、原因はさまざまです。やる気が出ない部下と接する場合は、なぜやる気が出ないのか、原因を特定しましょう。
やる気が出ない原因を特定するには、部下の話によく耳を傾ける必要があります。部下の話を聞けば、やる気が出ない原因が分かり、解決策が見えてきます。
先入観で接するのではなく、やる気が出ない原因を特定してその原因に合った接し方をしましょう。
部下に仕事を任せる
基本的に上司は、「後は責任を取る」という姿勢で見守ることが大切です。
とはいえ、任せっぱなしは好ましくありません。部下の作業進捗を都度把握していき、何ができていて、何ができていないのかを把握していきましょう。もし困っていたり、悩んだりしているようなら、適宜フォローを入れることで、部下の成長を促していきます。上述しましたが、できているところは、きちんと褒めることで成長を促していきましょう。
ミスの原因は自力で気づかせる
やる気のない部下を育てるという面では、部下自身が、ミスの原因に自力で気づくように促すのがベストです。上司が細かく口を出していると、部下は仕事に対して受け身になってしまいます。これではやりがいは感じられません。
部下が自力で気づくように誘導し、どのように改善すれば良いか考えさせることが大切です。自分で問題を解決させることで、部下に仕事の楽しさを学ばせましょう。
部下が問題解決に手間取って失敗しても、上司はすぐに怒らず、冷静な対応を心がけましょう。頭ごなしの指導で信頼関係は築けません。焦らず、粘り強く接してください。
やる気のない部下のモチベーションをアップさせる施策
やる気のない部下は、決して使えない部下ではありません。むしろ伸び代があると考えてください。上司は的確な指導を行い、やる気と能力を伸ばしましょう。
本人の力量に合った仕事を与える
先述のとおり、やる気のない部下には、積極的に仕事を与える必要があります。ですが、本人の力量にあわない仕事を振っても成功体験は積み重なりません。むしろやる気をなくしてしまう可能性があります。
上司は部下に簡単な仕事から任せ、どれくらいの力量があるのかを観察することが大切です。作業を完了した段階で部下に難しかったところを確認し、難易度を上げれるようなら上げていくことで、より成功体験を増やしていけます。
上司がわかりやすい指示を出すことも大事です。上司がフォローし、部下の理解度が上がれば、それも成功体験になります。成功体験を増やすことで、仕事のやりがいを実感してもらいましょう。
情報共有を徹底させる
指導に当たっては、部下に情報共有を徹底させましょう。社会人経験が少ない部下のなかには、『報告・連絡・相談』の必要性を理解していない若手の社員もいます。
困ったときに上司に相談できず、やる気を失う部下は多いものです。やる気のない部下だからこそ、いわゆる『報・連・相』の重要性を教える必要があります。
情報共有の重要性が定着するまでは、上司から積極的に声をかけることも大切です。上司の丁寧な指導を素直に受け入れられるようになれば、部下の能力が伸び、やる気アップにもつながります。
細かく目標(ゴール)を設定する
成功体験を増やすためにも、上司として部下に与える目標は、細かく設定することが大事です。いきなりハードルを高くしてしまうと、段階的な成長を感じられないため部下のやる気も下がり、できなければ自信をなくすなどの、負のスパイラルに陥ってしまいます。
低めの目標設定で仕事を振ることからはじめ、成功したら徐々に難易度を上げていくやり方で、部下のやる気と自信を伸ばしてください。
自分で考える習慣をつける
自分で考える習慣がつくと、部下は仕事にやりがいを感じられるようになります。
仕事を振るときは、上司が目標だけを設定し、プロセスは部下自身に考えさせることが大切です。部下が自発的に仕事に取り組めるようになり、やる気が向上します。
部下が創意工夫をして仕事に向き合えるようになったら、良いところは積極的に褒めましょう。悩んでいるところ、わからない部分に関しては的確なアドバイスをして、上司が部下を導いてください。
職場環境を改善する
そもそものやる気がない原因をつぶすために、職場環境を改善するのも一つの手です。具体的には、普段からコミュニケーションを図ったり、定期的にミーティングを開催したりするなどが挙げられます。
普段からコミュニケーションを取っていれば、些細なことでも相談してくれるようになり、部下のモチベーション低下にも気づきやすくなります。
定期的にミーティングを開催すれば、業務の進捗状況を確認できたり困っていることがないか確認できたりします。
また、社内のパソコンからSNSにアクセスできないようにするなど、サボれないようにする施策も有効です。「サボれず相談しやすい職場」を目指しましょう。
「動機づけ面接」を行う
「動機づけ面接」とは会話スタイルの面接を通して、その人自身の動機づけとコミットメントを強めることです。部下の内面から湧いてくる動機を尊重することで、モチベーションアップが期待できます。
「動機づけ面接」では、まず相手の葛藤を受け入れつつ、段階的にコミュニケーションを深めながら行動変容を促しましょう。自分の中にある動機に基づいて行動するため、上司に言われるだけよりは行動の変化が起きやすくなります。
「動機づけ面接」はシンプルな手法で、管理職も活用しやすいです。取り入れやすい手法のため、良いと思ったらすぐに始めてみましょう。
4つのタイプ別:部下のやる気を引き出すポイント
では、どのような対応をすれば部下のやる気を引き出すことができるのでしょうか。
他人を変えることは難しく、どんなに上司がやる気を出してほしいと思っても、無理に心を動かすことはできません。
しかし、ただ待っているだけでは状況は改善しませんので、何かしらのアプローチは必要です。
ここからは、部下にやる気をもってもらうための4つの方法をご紹介していきましょう。
上昇志向が薄い
仕事は淡々とこなすだけの上昇志向が薄い部下に対しては、成功体験や達成感を与えて仕事に対するやりがいを実感させることが大切です。
上昇志向が薄い若手は、将来の目標がそれなりにあるものの、いまひとつ一生懸命になれない傾向があります。
小さな目標設定で仕事を振って成功体験を増やすか、逆に大きなプロジェクトに参加させて達成感を味あわせることで、仕事に意欲的に取り組めるよう促しましょう。
失敗を恐れている
過去の失敗から後ろ向きになっている部下に対しては、上司が失敗を肯定する姿勢を示す必要があります。失敗は成功の糧であり、決して無駄ではないことを教えましょう。
このとき失敗を慰めるのではなく、部下の行動の良い部分を褒めるとともに、失敗を防ぐ方法をアドバイスすることが大切です。
ただ、失敗を防ぐ方法をストレートに教えるのはNG。上司がアドバイスして部下に失敗の原因を分析させ、改善策を考えさせるのが成長を促すポイントです。
仕事に興味がない
与えられた仕事に興味がもてず、やる気が出ない部下には、自分の存在価値を気づかせる必要があります。
職場が自分を必要としていること、与えられた仕事をこなすことにメリットがあるとわかれば、部下の仕事に向き合う姿勢が変わります。
上司が部下の存在を認め、褒める機会を増やすことで、仕事に前向きになれるよう促してください。
不満を抱えている
仕事に不満を抱えていて意欲がわかない部下には、上司が寄り添い、問題を一緒に解決できるようサポートすることが大切です。
部下が抱える不満が、自分勝手な思い込みや勘違いとは限りません。正当性のある主張をしているケースもあるため、部下の不満とわがままを正しく見分ける必要があります。
自分の不満をうまく解消できずに伸び悩む部下は多いため、上司が部下の力量不足を補うことで、成長を後押ししましょう。
東京・ビジネス・ラボラトリーではさまざまな企業研修を行っており、やる気がでない若手社員への対応やコミュニケーション能力の向上などの手法が学べます。
心理学のメソッドを応用したプログラムを提供し、ビジネスシーンにおいて必要なメンタルサポートも行っています。部下との接し方に悩んだら、どうぞお気軽にご相談ください。
やる気がない部下への対処法は、「急にやる気がなくなった部下への対処法!危険な兆候や原因も解説」を参考にしてください。
まとめ
部下が仕事に対してやる気をもてない理由には、さまざまな背景があります。
上司が一方的に指示をするのではなく、部下が仕事に対してポジティブな考えをもてるような関わりが必要です。
メンバーそれぞれがやる気をもつことができれば、チーム全体での生産性も上がります。