社員が自らのストレスに向き合い、解決していく手法を学ぶ機会になりました。

現代の企業経営において、従業員へのメンタルヘルスの取り組みはますます重要視されています。今回は、SPXフローテクノロジージャパン株式会社が導入した研修の内容と成果について、人事部責任者の方に伺いました。
コロナ禍のリモートワークでメンタルヘルスの課題が表面化
――貴社の事業内容を教えてください。
弊社はアメリカに本社を置くグローバル企業で、主にプラントエンジニアリングを手がけています。日本では特に「ニュートレーション&ヘルス」といって、健康や栄養に関わる乳飲料のプラント導入をメインにサポートしています。
――メンタルヘルスに関してどのような取り組みをされていましたか。
アメリカ、ヨーロッパ、アジアの全拠点を対象にした取り組みとして、セミナー形式のオンラインイベントを実施しています。3か月に一度、外国人コーチや外部から招聘したインストラクターが、毎回異なるテーマで講義を行い、全世界の従業員がオンラインで参加します。
また、「メンタルヘルスアンバサダー」制度を設けており、各国に2名ずつ任命されたアンバサダーが啓蒙活動や施策の推進を担っています。アンバサダーは、2日間の専門コースを受講し、試験に合格した社員にのみ与えられる称号で、日本では人事担当の私と、技術部のエンジニアが取得して活動しています。
――課題に感じていたことはありますか。
オンラインイベントは全世界共通で行われるため、すべて英語で進行します。しかし、日本の従業員の中には英語が得意でない者もおり、内容を十分に理解できないことがありました。このため、「日本独自で外部のインストラクターを招いて、メンタルヘルスに取り組んではどうか」という意見が社内で上がっていました。
また、コロナ禍でリモートワークが増え、社員同士が直接顔を合わせてコミュニケーションを取る機会が激減したことで、孤独感や将来への不安、仕事の行き詰まりを感じる社員が増加しました。その結果、メンタルの不調から離職する社員も出始め、会社としての対応が急務と感じていたのです。
研修の効果で、離職率が改善し職場環境が向上
――東京・ビジネス・ラボラトリーの研修を導入した決め手は何でしたか?
まず、インストラクターの方々がメンタルヘルス分野に精通されており、幅広い企業での経験も豊富だったことが、大きな決め手です。また、人柄も安心感があり、弊社の状況や課題を丁寧に受け止めて、「それなら、このような形で進めてみてはどうでしょう」と具体的な提案をいただいたことも、信頼につながりました。実際に模擬セミナーを受けた際も、親しみやすさがあり、長くお付き合いできるパートナーだと感じました。
――2022年に導入された際の研修内容を具体的に教えてください。
最初の2年間は、全6回の座学を通じてメンタルヘルスに関する基礎知識や脳科学、メンタル不調のメカニズムについて、実例を交えながら学べるプログラムでした。1年目はコロナ禍で社員が集まることが難しく、すべてオンライン形式で実施しました。2年目は状況が緩和したので、インストラクターの先生にオフィスにお越しいただき、対面とオンラインのどちらかを選べるハイブリッド形式で行いました。
メンタルヘルスの知識を日常生活に落とし込んだ内容で、とてもわかりやすいと評判でした。心理学を専攻していた私にとっても、新しい発見があり、腑に落ちる部分が多くありました。
――3年目となる2024年は研修内容を変えられましたね。
2年間の座学プログラムは有意義でしたが、「実践に落とし込むのが難しい」という声や、「体を動かしながら一緒に取り組みたい」という意見が上がりました。そこで、東京・ビジネス・ラボラトリーさんに相談し、「アートセラピー」を取り入れる全2回の研修をご提案いただきました。
1回目は「コラージュ療法」という、雑誌や写真を切り抜いて画用紙に貼っていき、配置の結果によって、自分の感情や精神状態に気づくワークでした。2回目は「風景構成法」というもので、先生の指示に従って絵を描き、完成作品から自分の現在の状況や、ストレスの解決策について具体的なアドバイスをいただきました。各回とも3時間程度の対面形式で、プログラムの最後には、目を閉じたままボールを投げたり、インスピレーションを頼りに線を描いたりなど、さまざまな形で体を動かすワークが含まれており、楽しく取り組めました。
――参加された方の反響はどうでしたか?
とても好評でした。メンタルヘルスを目的とした研修でしたが、普段は交流の少ない社員同士が一緒にワークに取り組めることや、業務内容が違って接点が少ない社員たちが集まる場を提供できたことも、大きな成果だったと感じています。また、自分が作り上げた成果物を見せ合ってディスカッションするなかで、「この人はこういう感じの絵を描くのか」と新たな発見があり、横のつながりが強化されました。楽しく盛り上がりながら、お互いの特性を深く知るきっかけになったと思います。
――東京・ビジネス・ラボラトリーの研修を導入する前後で変化はありましたか。
導入前には、メンタル面の不調を理由に離職する社員が続いていましたが、研修を導入してからはそのような離職が激減しました。
研修を通じて、社員が自分のストレスの感じ方や傾向を見極められるようになり、ストレスを溜め込まない方法を少しずつ実践できるようになったと感じます。ほかにも、仕事で人と関わるなかで、以前は相手の言葉をそのまま受け止めてストレスに感じていた場面でも、違う受け止め方で回避するスキルが身に付いてきたのではないかと思います。
会社として、社員の心理的・精神的な安全を守る「安全配慮義務」を意識し、それを社員に認知してもらうことが重要だと考えていました。研修を通じて、会社のこうした取り組みや努力が社員により伝わり、浸透してきている実感があります。
――今後も続けていきたいとお考えですか?
そうですね。メンタルヘルスは、常に取り組んでいかなければならない課題だと思っています。会社としては、社員が気持ち良く働ける環境を整えることが大切ですし、社員自身が自分の気持ちや精神状態をコントロールできるようになることも重要です。どれくらい疲れていて休暇が必要かどうかを自分で判断できたり、どのような場面でストレスを感じてどのように対処すべきかを見つけられたりすることで、より仕事がしやすくなるはずです。会社側にはそのような環境を提供する責任があると感じていますので、引き続きこの取り組みを継続していきたいですね。
毎回フィードバックを共有し、柔軟に研修内容を調整
――東京・ビジネス・ラボラトリーの研修の魅力を教えてください。
何でも気軽に相談できるため、安心感があるところが一番の魅力だと思います。当社の状況や課題についてざっくばらんにお話しするだけで、「それなら、こういう形で進めてみてはどうでしょう」と柔軟な提案をしていただけます。さらにフォロー体制も行き届いており、研修が始まる前だけでなく、1回のセッションが終わるたびに、毎回振り返りの場を設けていただけます。「ここが良かった」「次回はこうしたい」というフィードバックを共有しながら、柔軟に進めてもらえるところも、ありがたいと感じています。
――どういう企業におすすめですか?
一概に「こういう企業」と断定するのは難しいですね。というのも、弊社の場合は、自社の抱えている課題に合わせて内容をカスタマイズしていただいたからです。企業によって抱えている状況や課題は異なると思いますので、一度相談してみるのが良いと思います。東京・ビジネス・ラボラトリーさんは、親身になってその企業に合ったコースや進め方を提案してくださるので、どんな企業でも、自社の状況に応じた最適なプログラムを見つけられるのではないでしょうか。
まとめ
東京・ビジネス・ラボラトリーの研修では、座学を通じたメンタルヘルスの基礎知識をお伝えするだけでなく、体を動かしながら精神状態やストレスの対処法を見つけられるワークもご用意しています。抱えている課題に対し、最適な内容にカスタマイズしてご提案するため、あらゆる企業におすすめの研修です。